部落解放同盟第61回全国大会
松岡参院選挙に勝利し
解放への大道切りひらけ
「解放新聞」(2004.03.15-2161)
部落解放同盟第61回全国大会を3月1~3日、東京・千代田区公会堂を主会場にひらき、代議員657人、中央役員91人の748人が参加した。大会では、大きな転換点をふまえた新たな運動方針を採択するとともに、松本治一郎元委員長が議席を得、松本英一先輩が守り抜いてきた「解放の議席」を回復するための大きな出発点として、7月の参議院選挙闘争で全同盟員が心を一つにして、松岡とおる書記長の必勝をかちとる決意を固めた。小泉政権の戦争への道をくい止め、危険な反動「改革」路線と対決すること、「人権侵害救済法」の早期制定、狭山再審の実現、部落完全解放への大きな展望は、松岡参議院選挙闘争の勝利なくして切りひらけないことを確認。部落解放同盟の総力をあげた闘いを展開することを誓い合った。また大会では、組坂委員長―松岡書記長を軸とした闘う執行部を選出した。
山上弁護士に黙とう
大会は松本副委員長の司会ではじまった。全員で狭山再審・人権確立を求めて昨年末に亡くなった山上益朗・弁護士をはじめ、部落解放―人間解放に尽くした無名戦死に黙とうを捧げた。水平社宣言を丸野マサ子・中央女性対策部員が朗読。議長団に川越洋子(鹿児島)、藤本誠(鳥取)さんを選出した。
中央本部を代表して組坂委員長は、「人権侵害救済法」制定に向け世論を大きく盛りあげよう、狭山再審の一日も早い実現をかちとろう、続発する差別事件は不況のなかで弱者がスケープゴートにされていることのあらわれ、だからこそ差別糾弾闘争をつづける、と決意を示した。そして、こうしたことの勝利のためには松岡参議院選挙闘争での必勝を勝ちとらなければならない、と傲を飛ばした。
つづいて来ひんあいさつに移り、自見庄三郎・衆議院議員(自民党)、菅直人・衆議院議員(民主党代表)、西博義・衆議院議員(公明党)、福島瑞穂・参議院議員(社民党党首)、宮崎奕保・中央実行委員会会長(代理)、浅見清秀・中央共闘事務局長、小西清則・全同数委員長、中山武敏・狭山事件主任弁護人、草野忠義・連合事務局長から祝辞をいただいた。
来ひん紹介、福田中執による祝電披露につづき、村井康利・大会運営委員長が大会の成立を宣言。石川一雄、早智子さん夫妻が狭山再審闘争への支援をよびかけた。
一日目の午後からは、報告事項として一般活動報告を谷元書記次長が、財務・会計決算報告を吉田財務委員長が、会計監査報告を篠原会計監査委員が、統制委員会報告を高城統制委員長がそれぞれおこなった。
また、提案事項として一般運動方針案を松岡書記長が、財務会計予算方針提案を吉田財務委員長がおこなった。
二日目は、3分散会会場で運動方針案などの討議とともに、中央執行委員会構成役員の選挙をおこなった。
厳しい情勢はねのけ
三日目は、前日の討議をもとに各分散会の報告が議長からおこなわれ、つづく全体討論では奈良、広島、京都、愛知、大阪、福岡の6代議員が①松岡参議院選挙闘争の必勝②ハンセン病元患者との反差別での連帯③共同闘争の重要性④青年部活動―組織化⑤「人権侵害救済法」制定⑥狭山再審⑦高校奨学金拡充の闘い、などで意見を出した。
これらの討議を受けて松岡書記長が本部答弁と集約に立ち、方針案の加筆修正と諸課題について本部の考え方を示した。また、組坂委員長が松岡参議院選挙闘争で補足をおこなった。
つづいて報告事項、提案事項をすべて賛成多数で採択した。
松岡参議院選挙闘争必勝の決議を和田中執が、「人権侵害救済法」早期制定の決議を田川中執が、狭山再審勝利の決議を片岡中執が、イラク派兵・危険な反動的「改革」路線に抗議する決議を西島書記次長が、「人権教育・啓発推進法」活用・第2次「国連の10年」実現をめざす決議を吉岡中執が提案し採択された。
大会スローガンを確認した後、補足での提案にもとづき参議院選挙闘争へカンパをおこなった。山本五十六・選挙管理委員長が選挙速報をもとに、中央執行委員会構成役員の選挙結果を報告。組坂委員長が新執行部を代表して、厳しい情勢のなかを断固として闘い、松岡参議院選挙闘争に勝利する決意を示した。
大会宣言を赤井中執が提案し、採択。議長団退任あいさつにつづき、大野副委員長が閉会あいさつ。松本副委員長の力強い団結ガンバローで三日間の大会を終えた。
第61・62期中央執行委員会構成役員一覧
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中央執行委員長 組坂 繁之
中央執行副委員長 大野 昭則
中央執行副委員長 岸田 章子
中央執行副委員長 松本 龍
中央書記長 松岡 徹
中央財務委員長 吉田 勝夫
中央統制委員長 高城 雅毅
中央執行委員
片岡 明幸 北口 末広 西島 藤彦 谷元 昭信
村井 信夫 山下 久義 岡田 健悟 原 伸一
田川 雅人 福田登勢子 辻本 正教 吉岡 正博
和田 献一 赤井 隆史
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