一人ひとりの解放への自覚のもと
最終盤の参議院選挙をかちとろう
「解放新聞」(2004.06.14-2173)
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参議院選挙は、投票日まであと1か月という最終盤の段階にある。政治局面は、年金問題、イラク問題、日朝問題、司法改革問題、人権侵害救済問題などの重要課題をめぐって混迷している。混迷の大きな理由の一つは、政策立案の根底に「人権」の視点が欠落もしくは軽視されているために軸足が定まらない議論になっていることである。
松岡参議院選挙闘争は、このような政治状況を変革していくために、「人権立国ニッポン。」をめざす重要な意義をもった闘いであり、部落解放運動の命運をかけた負けることのできない闘いである。
しかし、この闘いに勝利するために、今日時点で突破しなければならない「3つの難関」がある。第1の難関は、民主党への逆風ともいえる党勢の問題である。第2の難関は、「松岡とおる」という個人名の浸透度の問題である。第3の難関は、世論調査などから予想される政治不信による投票率低下の問題である。
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松岡参議院選挙で、これらの「3つの難関」を乗り越え、勝利に導くための基本的な「3つの行動」を提起し、各級機関とすべての同盟員が周到に実行するように強く訴える。
第1の行動は、「スジ押さえ」の行動で民主党の党勢に左右されずに勝ち抜くということである。部落解放運動が長年にわたって培ってきた組織内外の関係(スジ)を丁寧に掘り起こしていくことである。「スジ押さえ」の基本は、①同盟員②企業連会員③組織内議員・推薦議員④推薦団体の「4つのスジ」である。既定方針にしたがって、これらの「スジ」へのとりくみを点検し、きっちりと「押さえ」ていくことである。松岡参議院選挙は、民主党の党勢に関係なく、部落解放同盟の組織力量と真価が都道府県・市町村ごとに明確に問われていく選挙であることを自覚しておかなければならない。
第2の行動は、「念押し」行動で個人名を書くという選挙に勝ち抜くということである。参議院比例区で闘う松岡選挙の特徴は、一にも二にも「個人名を書く」選挙である。しかも、浮動票は1票もなく、確信票しか入らない選挙である。したがって、投票日当日まで個人名を書くという「念押し」行動が勝利への鍵となる。「念押し」の方法は、①個個面接と電話かけ②演説会や集会の開催③ポスター・ビラ・街宣車でのよびかけを徹底することである。
第3の行動は、「投票促進・確認」行動で投票率に左右されずに勝ち抜くということである。「スジ押さえ」と「念押し」行動の最後の詰めが投票日当日の「投票促進・確認」行動である。「松岡とおる」を依頼してきたすべての人に、最後の念押しをする声かけを必ずおこなうための体制と準備を抜かりなく整え、実行することである。
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松岡参議院選挙闘争は、当初出遅れが大きく懸念されていたが、5月下旬以降急速に各都府県連でのとりくみがすすんできていることは事実である。しかし、勝利を確信する段階にまでいたっていないということもまた事実である。だが、勝利への道筋がひらけているということも疑う余地のない事実である。最終盤での「3つの行動」をやり抜けば、必ずや松岡参議院選挙闘争を勝利に導くことができる。
重要なことは、全同盟員が兄弟姉妹的絆のもとに「心を一つ」にして、同盟員一人ひとりが「確かな票」につながる知人紹介をどこまで拡大できるかである。もっといえば身内や親戚はもちろんのことであるが部落外の知人・友人との関係を松岡参議院選挙にどこまで結びつけることができるかである。これは、個個の同盟員の「解放への自覚」にもとづく「差別の壁」との闘いでもある。松岡参議院選挙の勝利は、同盟員一人ひとりが「差別の壁」をどこまで打ち破れるかということにもかかっているのである。
松岡参議院選挙は、投票日まですでに1か月というカウントダウンに入っており、時間との勝負になってきている。最終盤での「3つの行動」を完全にやりきれば、必ず勝利できるという確信のもと、すべての同盟員はみずからが「何をなすべきか」をしっかりと見据えて、最後の最後までカを抜くことなく、悔いの残らない闘いをおしすすめよう。
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