松岡書記長が参院比例区で当選
結束した闘いの勝利
「解放新聞」(2004.07.19-2178)

　大阪にある松岡とおる選挙事務所で参議院選挙速報をまえに、固唾をのんで見守る119人のきょうだいが７月12日午前４時２分、喚声をあげた。松岡とおる書記長の比例区「当確」が報じられた瞬間だ。部落解放同盟が10年ぶりに「解放の議席」を奪回した。それは小泉内閣がすすめる、弱者切り捨ての政策の方向を「人権」へと動かしはじめる瞬間でもある。「人権立国」をマニフェストの第一に掲げ、結束して闘い抜いた私たちの勝利である。参議院に「人権」を運ぶ扉が、いまひらいた。

解放の議席を奪回する

　組坂委員長が当確を確認したあと、「17日間の厳しい選挙戦を闘い抜いたみなさん。本当にありがとうございました。『人権』が逆行する国内外のなかで少数派の闘いだった。本当に努力いただいた」と昨夜、８時から不動の姿勢で推移をみつめていた顔に満面の笑が浮かぶ。
　松岡書記長がきょうだいの拍手の間をくぐって登場、「日本にたいし、人権の重要性に目を向けさせる。この当選の意義は大き
い。被差別者の現状をまず訴える。イラク戦争や『拉致』問題が国内の差別の強化に利用されている現状を問うていく。そのための一歩だ」と、「私だけではありません。みなさんおめでとうございました」と、「解放の議席」は私たちの議席でもあることを強調した。得票数は11万4136票。この重みに、人権侵害のない、人権が確立された社会、成熟した豊かな社会をめざす一歩ずつの歩みでこたえていこう。