「人権侵害救済法」制定にむけた緊急集会を、3月30日午後、東京・憲政記念館でひらいた。これは、今国会での法案提案の動きにたいし、その主旨がねじ曲げられようとしている国会内の緊迫した動きを認識し、さらに制定への動きを積み上げ、今国会で決着をつけようと緊急にひらいたもの。各地実行委員会から155人が参加し、集会後要請行動を展開した。
新たな争点確認し闘いの陣形を
開会あいさつで組坂繁之・副会長は、自民党内の法務部会と人権問題等調査会の合同部会が3月10、15、18日とひらかれたものの「人権擁護法案」を了承する動きがなく、流れたままとなっている厳しい状況を報告。しかし412の地方議会決議という世論を無視するなら厳しい批判を受けるだろう、「法案」をつぶそうとする一部勢力とは断固として闘っていきたいとのべ、今国会での制定に全カを尽くす決意をのべた。
基調提案で松岡徹・事務局長は、現時点で「人権擁護法案」の取り扱いの具体的見通しは不透明で、今国会での「人権侵害救済法」制定はきわめて厳しい状況にある、との認識を示しながら、新たな争点を検証し、新たな闘いの陣形を整えようと、つぎの5点をあげた。①「人権」「人権侵害」の定義の明確化。法案内容にふさわしい的確な法案名称にすること②「人権委員会」の独立性確保のため、法務省所管ではなく内閣府に移管させること③人権委員会や人権擁護委員の選考基準に国籍条項は不必要。多元性、ジェンダーバランスに配慮し、人権・差別問題に精通した人材の選出を④「人権委員会」の実効性確保のため都道府県に「地方人権委員会」を暫時的に設置⑤メディア規制条項の削除。人権NGOの正当な活動(確認・糾弾など)への不当な公権力の妨害や介入を排除すること、をあげた。
また、当面のとりくみとして、従来に加え、人権団体、マスメディア団体との連携強化、各地実行委員会などの中央行動強化、山場での連続的な中央集会・行動の実施をあげ、確認した。
集会では自民、公明、民主、社民の各代表があいさつし、よりよい法律の制定へ全力をあげる決意を語った。
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