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部落解放第13回全国子ども会集会を、8月5、6日にかけて、被爆60年の広島で開催する。
子ども会集会は、全国の仲間との交流をはかるとともに、創意と工夫をこらした自主活動を通じ、子どもたちの自立と連帯を育み、部落解放の主体者としての力量を深めることを目的としている。
近年は、野外活動を中心としたプログラムで開催してきているが、敗戦60年の節目の年にあたる本年は、次代の解放運動を担う子どもたちが反戦・反核・平和の認識を深め、戦争の悲惨さ、平和をつくる行動の大切さを学ぶことを狙いに、平和学習を柱とした企画を中心に開催する。
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現在、国会では憲法と教育基本法の「見直し」に向けた議論がすすめられており、自民党を中心とする与党の一部には、戦争ができる「普通の国」になるために、戦争放棄を謳う憲法・第9条の「改悪」が必要であると主張する勢力が存在している。
こうした一部勢力の主張と重なるようにして、小泉首相の靖国神社参拝をはじめ、過去の誤りを歪曲・正当化する政府幹部や政治家の言動があいつぎ、中国や韓国などアジア諸国の人びとの反発をよび起こし、国家間の緊張を生み出している。
さらに、こうした緊張関係に拍車をかける要因の1つに、社会科の歴史・公民教科書の採択問題がある。本年度は、2006年度から使用される教科書の検定・採択年度にあたり、前回に引きつづいて、「新しい歴史敦科書をつくる会」の教科書も検定合格している。
この「つくる会」の教科書は、日本国憲法の三大基本原則である、主権在民・基本的人権の尊重・平和主義を否定し、戦争中に日本がおこなった侵略や植民地政策を正当化する内容となっているのである。こうした一連の日本の動きにたいして、かつて侵略の被害を受けたアジア諸国が警戒し、反発を強めるのは当然である。
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部落解放同盟は、平和を脅かし人権・民主主義を抑圧する動きや偏狭なナショナリズムを煽る動きを断固阻止し、平和と人権が保障される社会の創造に向けてとりくみをすすめていくものである。そのためにも、「過去」の被害と加害の歴史事実を、客観的に正確に、学び、伝え、「未来」を考えるとりくみをすすめていくことが重要であると考える。
今夏の子ども会集会では、被爆と差別について、戦争体験者の方から直接話を聞く機会を設けている。戦後60年が経過した今日、こうした「語り部」の存在は貴重なものとなりつつある。
1人でも多くの子どもたちが被爆地・広島に集い、自分の目と耳で「戦争は最大の人権侵害」であることを感じ、学びとってもらいたい。各都府県連・支部からの積極的な参加をお願いする。
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