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部落問題資料室
NEWS & 主張
差別体質あらわに
新たな差別事件が浮上

「同和で別の大問題」と理事長が示唆
大阪歯科大学第3回糾弾会
「解放新聞」(2005.7.18-2227)

 【大阪支局】教授選考をめぐって「生家が肉屋のAを(教授に)推薦するのはやめて」などの部落差別文書がファックスや手紙でばらまかれた(01年7月から10月にかけて)大阪歯科大学差別文書送付事件の第3回糾弾会を6月16日、大阪人権センターでひらいた。糾弾会では、この事件の進展はみられなかったものの、同大学の理事長が「同和に関わる別の大問題」の存在を示唆し、新たな差別事件へと発展する可能性が強まり、あらためて同大学の体質が問われることとなった。

学内調査求める

 糾弾会には、府連からは村井廉利・副委員長、北口末広・書記長らが、歯科大学からは学長、理事長、理事らが出席した。
 今回の糾弾会では、大学側は前回の糾弾会以降も犯人を特定できず、学長が委員長の「人権啓発推進委員会」を設置したものの機能せず、形だけという実態が判明した。さらに、糾弾会の最後に北口・府連書記長が、糾弾会の確認事項の実現を理事長に要請したところ、理事長は「これまで同和について、いっさいとりくんでこなかったわけではない」と強弁し、「以前に大学に同和の関係の教授がいて大問題になったことがある」などと発言。会場は騒然となった。
 理事長の発言は、これまでの長期にわたるとりくみ、事情聴取や確認会、糾弾会でもいっさい出てこなかった問題であり、府連からは「どのように問題になったのか」「なぜ部落出身だとわかったのか」などの説明を求めた。しかし理事長はあいまいな態度や発言に終始したため、大学が学内で事情聴取のうえ、あらためて文書で報告、回答する(7月中)ことになった。
 この差別文書送付事件が、理事長のいう「大問題」とは関係ないのか、なぜその教授が部落出身とわかったのか、事件はまったく新たな展開を見せ、今後別の差別事件、糾弾会へと発展していく可能性もでてきた。府連は、大学の調査文書を待って今後の対応を決める。

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