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部落解放第37回全国高校生集会を、8月19~21日の3日間、愛媛県松山市・愛媛県県民文化会館を主会場にひらく。愛媛県での全国高校生集会の開催は、「全高」の前身である「全奨」を通じて初めてのことである。
例年、この全高には、愛媛県から少なくない数で積極的な参加が継続されてきており、これまでに全高を開催する素地がなかったわけではなく、中央教育対策部でも開催に向けた調整をはかってきた。
しかしながら愛媛県では歴史的経過によって、他の都府県と比べると今日まで特異な形をもって部落解放をめざすとりくみがすすめられてきたなどのもろもろの事情から、開催がなかなか現実化してこなかったのである。
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そうしたなか、ようやくにして今夏の愛媛での開催にこぎつけた。昨年、私たちは全国の仲間とともに松岡選挙にとりくみ、みごとに解放の議席を取り戻したが、愛媛の地でももろもろの事情を乗り越えて兄弟姉妹が一致団結し、松岡勝利に向けたとりくみが展開されてきた。
いうまでもなく、その原動力となったのは、部落解放を心から切望する1人ひとりの熱い思いである。そうした思いが、昨夏は結果として一つの実を結んだ。そして、今度はその実を育てていこうという多くの人びとの共通する思いが、今夏の全高の開催となった。
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今日、日本社会はこれまでにない大きな変化を余儀なくされており、政府はつぎつぎと「改革」をおこなってきている。しかしながら、その将来は不透明であり、子どもや女性、高齢者、障害者など社会的弱者に大きなしわ寄せがでているのが現実である。
なかでも、最近になり「ニート」問題が、大きな社会問題として取りあげられるようになった。いわゆる、若年層未就学・未就労者のことであるが、一部には若年者自身にすべての問題と責任があるかのような、事の本質をそらした論調も見受けられる。
近年、部落解放運動のなかでも、同盟員の減少など組織離れの課題、とくに青年層など若年者の減少をどのように食い止めるのかが大きな課題となっている。
ここには、大人社会が子どもたちの置かれた現実を把握しきれていないという問題と、子どもたちに社会の現実と将来への明確な展望を示しきれていないという共通の課題があるのではないだろうか。
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全国高校生集会では、部落解放・人権確立という同じ目標に向かう高校生が、自分自身の悩みや周囲への不満など、様ざまな思いを本音で語り合う場所であり、活発な論議が展開されている。この全高には、全国の仲間の出会いと、涙あり笑いありの感動があり、そして多くの高校生が勇気をもらって地元に帰っていく。
こうした全高には、高校生自身が自分自身の将来を切り拓くヒントや、解放運動はもとより社会をより豊かなものにしていくための多くの答えが隠されている。
解放運動の未来を切りひらき、今夏の愛媛全高を成功に導くために、各都府県連・支部での積極的な参加と活発な論議を期待する。
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