【静岡支局】「岡崎(南区)の、悪くヨゴレた血が流れて居る人達の票などいりません」と総選挙告示直前の8月29日から30日未明にかけて、袋井市岡崎の5か所に、静岡3区・柳沢伯夫・自民党候補者の名をかたった「告」とする部落にたいする予断と偏見に満ちた悪質な差別文書が掲示された。文書の内容は、露骨に「悪くヨゴレた血」と部落民を規定し、「何かあると集団で来るおそろしい部落」と、差別と恐怖心を煽るもの。県連は、今後、県や市の行政関係者らと対応策を重ね、11月に袋井市でひらく人権講演会で報告する予定。
差別と恐怖心煽る
この差別文書事件は、30日の早朝、犬の散歩をしてた人が見つけ県連に連絡。駆けつけた小松原正孝・県連委員長と小松原金男・副委員長が区内を調査したところ、民家のブロック塀をはじめ、生ゴミ集収所のひさし、児童館駐輪場、交差点のフェンスなどの5か所(1か所は近所の人が29日午後10時ごろ見つけ保管していた)で、A3判の大きさで黒マジックで書かれコピーされた同一の差別文書を発見した。
差別文書は、「柳沢です皆様にはお世話に成りました 今回の選挙では私くし柳沢及び自由民主党は悪くヨゴレた血が流れて居る人達の票などいりません。岡崎(南区)の票はいりません 岡崎(南区)の人達は何かあると集団で来るおそろしい部落です。今回の選挙では悪い血の人達の票は柳沢も自由民主党もいりません。柳沢後援会及び自由民主党」と書かれていた。
県連は、市や県の行政関係者に報告するとともに、警察署に悪質な事件として届けた。報告を受けた市は人権対策室長らが30日に、県の同和対策室長らが9月1日にそれぞれ現場確認した。7日には、県連で市の吉岡・しあわせ推進課長や松尾・人権啓発室長らと対策会議をひらき、今後、県の同対室と連携し対応策を重ね、協議していくことを確認している。
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