部落解放研究第39回全国集会を9月30日~10月2日、和歌山市ビッグホエールを主会場にひらき、全国から8027人が参加した。総選挙で自民党が圧勝し、新自由主義のいっそうの拡大にみられるように、人権と平和がさらに後退を予測されるなか、各地の部落解放、人権政策のとりくみを学びあうとともに、部落解放・人権確立の歴史性、今日性、理論性を整理し、地域での闘いの武器としようと、熱心な論議がされた。全体会では記念講演2つをあわせ5つの講演を受け、学んだ。
今回のテーマは「平和と人権を守り、あらゆる差別の撤廃をめざして、部落解放・人権政策確立の取り組みをすすめよう」。主催者あいさつで組坂委員長が「新しいファシズムの台頭に抗し、人類普遍の闘い、人権、平和、民主主義を求める闘いを堂どうとあゆむ」と集会がそれらに資し、実りあるよう訴えた。
また、記念講演Ⅱでは谷元書記次長が「これからの解放運動と同和行政」をテーマに講演し、国会での「人権侵害救済法」を求める攻防のなかで、国権的な動きこそがこの運動を押さえ込んだと、日本の人権と平和の今日抱える脆弱性を批判。「差別」の社会的分析、個人のなかにあらわれる様相、行政がいまするべき課題をあげ、これからの部落解放運動の3つの柱として、①狭山をはじめとする差別事件を許さない糾弾闘争の強化と理論的深化②人権の法制度の全体像の明確化と人権諸団体との協働③人権のまちづくり運動、を提示した。
2日目の分科会では12のテーマで54実践・研究報告がされ、それぞれに論議を深めた。
3日目の全体集会では、3つの講演をもとに、グローバル、ローカルの2つの視点から人権を考えた。
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