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部落問題資料室
NEWS & 主張
部落に関する土地かどうか
県連事務局に所在問い合わせが
「解放新聞」(2006.03.06-2259)

 【鳥取支局】「同和か人権問題に関する土地かどうか教えてほしい」。「人権救済条例」が注目を集めている鳥取県で、しかも県連事務局に直接、土地に関する差別問い合わせ事件が起きた。

人権救済条例が
注目の鳥取県で

 事件は、鳥取県議会で人権救済条例(人権侵害救済推進及び手続に関する条例)が可決した10月12日から1か月後の11月15日、県連事務局に鳥取市内に在住するという男性Aから差別問い合わせの電話があり、事務局が対応した。つぎは、そのやりとり。
 A 「河原町の○○という所は、同和とか人権問題に関する土地かどうか教えてほしい」
 事務局 「どうして知りたいのか」
 A 「物件、宅地の競売物件の入札をするかどうかを考えており、判断の条件としたい」
 事務局 「同和、人権に関する土地というのは、その土地が同和地区かどうかを知りたいということか」
 A 「そうです」
 事務局 「同和地区であれば入札を避けたい、ということか」
 A 「自分はいいとしても子どもの将来のことを考えると」
 事務局 「同和地区にたいして悪い印象をもっているように思うが」
 A 「そうです。地区がどうこうではなく、風土に根づいた心を知りたい。よそ者扱いされるのは嫌だ」
 事務局 「同和地区の心は良くないと思っているのか」
 A 「そうです。同和地区に住んでいる人や友だちが、地区に住んでいることで嫌な思いをしたことがあったので、自分の子どもには、そんな思いをさせたくない」

 県連では、あいつぐ差別事件の現状と課題を多くの県民に訴えるとともに、「差別を考えるシンポジウム」(2258号既報)などをひらき、差別と闘うためには何が必要なのかを、ともに模索をかさねている。この差別問い合わせ事件についても、鳥取市協議会で今後のとりくみを検討している。
 鳥取県では、02年の「特別措置法」失効から今日まで、80件をこえる部落差別事件が起きている。昨年だけでも「△△町は部落だ皆で差別しよう エタ ヒニンだ!」(2月28日、JR大山口駅トイレ差別落書事件)などの差別落書や投書、身元調べなど差別事件があいついでいる。

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