pagetop
部落問題資料室
NEWS & 主張
基本的な誤り示す
徳島自衛隊内差別事件裁判で
差別発言の違法性も
「解放新聞」(2006.03.20-2261)
 徳島自衛隊内差別事件(本紙2257号参照)の控訴審第1回口頭弁論が、2月24日午後、高松高裁でおこなわれた。口頭弁論では、徳島地裁判決の誤り、今後明らかにすべきことなどを示した控訴人準備書面をもとに、事実認定の基本的な誤り、部落差別の実態にもとづいて差別発言のもつ問題、それがどのような影響を与えるか、その違法性などの追加主張と証人申請などを盛り込むために次回の期日を要求。裁判所は次回は5月9日とし、通常の倍の時間を取り、差別発言を受けたHさんが意見をのべることになった。追加主張には3週間以内に反論を書く、とした相手側反論への再反論も含まれる。また、差別発言をしたTがこの本を読んで部落問題を知ったという『差別と迷信』(仮説社)も証拠として提出した。
 裁判所側は、当初、1回限りの口頭弁論ですます姿勢だと予想されたが、傍聴席を埋め尽くした中四国ブロックの60人の同盟員の前に訴訟指揮を変えた。
 口頭弁論前後には報告集会を香川県平和労組会議でもち、事件の概要、弁護活動の今後の方向、事件のもつ意味などが示された。Hさんは「差別を受け悩んでいる人、差別がなくなるための力になれば、と思い裁判をした。自分の発言を間違いだったと認め、謝罪があれば裁判にしなかった。納得できる判決が出るまでがんばりたい」と決意をのべた。
 赤井中執は、この事件を①T夫妻や妻の母親の差別意識②自衛隊内の差別意識③Tをよんで説示だけですませる法務局の限界、行政の限界、という視点から捉え、とりくむことをよびかけた。

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)