【京都支局】「エッタ殴ったろうか」と宇治市内の特別養護老人ホームで起きた差別事件の事実確認会を１月24日、宇治市生涯学習センターでひらき、府連の善法支部と河原支部の役員と、当該の特別養護老人ホーム、宇治市、京都府山城北保健所の関係者らが出席しておこなった。
　この事件は、昨年８月８日、特別養護老人ホームで入居者A（81歳男性）が同じ入居者B（83歳女性）さんに「こら、エッタ、殴ったろうか」と差別発言をおこなったもの。事情聴取でAはこれまでも「エッタ、アホ、ボケ、朝鮮人、梅毒」などの差別発言をしていたことが明らかになっていた。
　確認会では、今回の事件を関係者らがAによるBさんへの「いやがらせ」（個人間のトラブル）ぐらいにしか認識していなかった、行政は施設内で起こったやっかいな問題としてとらえていたのではないか、この教訓をどう生かしていくのか、などをただした。
　宇治市は、職員研修の徹底、市内の全事業所で同和人権研修の実施をうながしていく。特別養護老人ホームは、法人（５施設、15事業所）に人権啓発推進委員会を発足させ、同和人権学習会をおこなっていく、などの見解を明らかにした。
　これを受けて府連の両支部は、今後のとりくみを見守っていくこととした。