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部落問題資料室
NEWS & 主張
差別発言・落書で学習会
連絡会設置などを確認
「解放新聞」(2006.06.26-2274)
 【滋賀支局】「アホと同和は始末に負えん」「えた非人供の対応はむずかしい」――S社差別発言事件と菩提寺パーキングエリア差別落書事件(両事件別項)についての「差別事件を考える学習会」(主催は同実行委員会)を3月23日、甲賀市あいの土山文化ホールでひらき、県や自治体、県連などと「高速道路人権啓発推進連絡会(仮称)」の設置に向けたとりくみなどを確認した。

両事件で見解と確認を

 学習会には、甲賀・湖南市域から12団体364人、県内全域から15団体244人、S社差別発言事件の差別発言者が三重県在住のため部落解放同盟三重県連、三重県伊賀県民局、伊賀市からも関係者が出席し、総勢613人が参加した。
 学習会は、実行委員長の今井恵之助・甲賀市同和対策本部長のあいさつではじまり、S社差別発言事件ではS社BM事業本部長と甲賀市人権政策課長が報告し、菩提寺パーキングエリア差別落書事件では西日本高速道路(株)関西支社栗東管理事務所管理担当課長と湖南市人権政策課長が報告した。両事件のまとめを滋賀県教育委員会と県連がおこなった。
 S社の見解は、これまで「人権啓発の施策が実践されなかったことを肝に命じ」、「今やっとスタート地点に立った」との認識で、06年度人権啓発・研修計画や人権啓発推進委員会組織、人権問題発生時の連絡体制などを明らかにした。一方、西日本高速道路は、今後のとりくみとして、①啓発強化月間にあわせて啓発ポスターを休憩施設に掲示②休憩施設にたいする巡回の強化③社内・社外研修を積極的に推進④関連会社をふくめた連絡体制などの整備を検討する、の4点をあげ見解とした。

S社に6項目を確認

 県連は、S社に、企業内でのとりくみの徹底をはかるために外部の関係機関・団体との意見交換会を必要に応じてひらくなど6項目を確認した。また、西日本高速道路にたいしては、道路公団時代にも何もしてこなかったと指摘し、県や自治体、部落解放同盟などと「高速道路人権啓発推進連絡会(仮称)」を設置すること、そのための懇談会をもつことを確認した。

事件の概要
【S社差別発言事件】  2000年8月、電機メーカーの工場でAさんが「アホと同和は始末に負えん」と発言。また01年5月、同じくAさんがS社水口地区事務所で「あんな格好、こじきみたいや」と発言した。
【菩提寺パーキングエリア差別落書事件】  04年2月、名神高速道路・菩提寺パーキングエリア下り線男子トイレ内に「部落出身のえた非人供の対応はむずかしい」と鉛筆で書かれていた。

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