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部落問題資料室
NEWS & 主張
『テレビブロス』で差別表現
「黄色パスのエタヒニン」と
「解放新聞」(2006.08.28-2283)
1か月以内に見解と

 『テレビブロス・489号』での差別表現(カンヌ映画祭でのレポート記事に、プレスの中にも階級社会があり、午後からの試写にはいることができない黄色いプレスパスの自分を碑下する表現として「午後からは黄色パスのエタヒニンは全くお呼びでない感じ」と書いている)にかかわっての話し合いを8月9日午後、東京・中央本部でひらいた。話し合いの結果として、①1か月以内に社としての見解、ライターとしての見解を中央本部に示す②『テレビブロス』誌に経過や見解などを掲載する、ことを確認した。
 話し合いのなかでは、この文章を書いた外部のフリーライターは、「「エタヒニン」とは江戸時代の身分の一番下にあるものとのイメージだった。今も部落差別がある、ということは知っていたが、それと「エタヒニン」がつながらなかった。
カンヌ映画祭に取材でいったときに、プレス証の色でいちじるしく分けられ区別された。場所が変わるとこんなに仕事がしにくいのか、と思った。不当なあつかいをされ、普通に取材できることもできなかった、何を訴えても効果がなかった。当てる言葉がほしかったときに、連想ゲーム的にばっと出てきた言葉が「エタヒニン」だった。当てる字もわからなかったのでカタカナになった」と原稿を書いた経過などを説明した。
 『テレビブロス』の発行元は、部落問題も含めた人権問題にたいして社内研修などもない実態を明らかにし、紙面チェックのセクションも今回の問題を見逃したことを説明。今後、社内研修をふくめ、どう継続してとりくむかも課題、と語った。
 辻本中執(文化対策部長)は、部落問題をはじめセクハラ、パワハラ、障害者間題、性的マイノリティの問題などの人権問題に真剣にとりくむことは、読者対策ということではなく会社のためでもあることをきちんと認識してほしい、と訴えた。

人権感覚乏しい実態
確認の希薄さ浮き彫りに
テレビブロス

 差別記事を掲載した『テレビブロス』は、2週間分のテレビ番組とそれに関連した記事をいれた雑誌。値段も他誌に比べ割安で、マニアックなコラムもうけており、比較的若い読者が多い。北海道、関東、中部、関西、九州の5地区で販売され20~25万部発行という。それだけでも、この差別表現がもつ影響力は大きい。
 これまで、同誌では人権問題などに関するトラブルはなかったとするものの、創刊以来19年間、たまたま問題にされなかっただけ、ということもいえるほど、人権問題への感覚が乏しいのが実態ではないか。それは、社内研修がないということだけでなく、さまざまな経験やノウハウが個人に蓄積されても、社の編集部として蓄積されてこなかった、という問題もある。個人の資質だけに、それが任されてきた一方、まったく社内研修がないなかで、これほどの差別表現が編集のチェック機能がありながら見逃されたことは当然の結果であり、責任も大きい。
 また、企業に求められる社会的貢献の第一歩として、あるいは企業活動の根底に人権問題があることへの認識の希薄さも問題だ。
 現在34歳、東京生まれ、育ちというフリーのライターについても、教科書で「士農工商えたひにん」を教えるだけ、という現在につながる社会・歴史教育の問題▽身分が下ということでなく社会の枠外にあるということが教えられていないこと▽現実の部落問題が見えていない、見ないという問題など本人だけでなく、これまでの学校教育の不十分さもある。
 話し合いには、発行元の取締役局長、テレビブロスの編集長、レポート記事を書いたフリーライターが出席、中央本部からは辻本中執が対応した。

これが問題か所だ

行ってきちゃいました~カンヌ初体験レポート!
 初日:華やかだけど現実はキビシー!
 勢いだけで来ちゃったわ~、初カンヌ。一応映画ライターなんだから一度は見ておくべきよね、ってことで来てみたんだけど、予想以上の華やかさと賑わいで庄倒されちゃった。だって『ダ・ヴィンチ・コード』組の大凱旋やら、女優審査員たち(ヘレナ・ボナム・カーターとモニカ・ベルッチとチャン・ツィイー)の水面下の争いやら、もーセレブ好きにはたまんな~い! でもね、悲しいことにあたしのプレスパスじゃ思うようには動けねぇ~(泣)。なぜならプレスまで階級社会があって、上から白、ピンク+白、ピンク、青、草色って階級毎に色分けされてんのよ。当然あたしゃ草色。白になるにはお偉い方が毎年やってる新聞じゃないとダメってことで出足からへコへコだわさ。トホ~!
 2日目:朝試写だけは観れるけど……
 朝一番でケン・ローチの『麦の穂を揺らす風』を拝見。……朝から死にたくなるような絶望的社会派映画にゲンナリ。でも、意外と空いてた記者会見は潜入成功して、キリアン・マーフィーに質問しちゃった~。キヤ~! でもここからがまたもカンヌの現実。朝の試写は比較的空いてるけど、午後からは黄色パスのエタヒニンはまったくお呼びでない感じ。(後略)


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