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部落問題資料室
NEWS & 主張
研修の実態露呈
部落問題の解決、「水に流す」文化で
人権・同和教育研究大会で報告者が
「解放新聞」(2006.09.04-2284)
 【滋賀支局】「『水に流す』という日本独特の文化をもって部落問題は解決できる」と、第30回守山市人権・同和教育研究大会(05年8月開催)で、まさに驚くべき内容を報告した小浜自治会のA差別発言事件で、5月1日、守山市地域総合センターで学習会をひらき、守山市内の自治会での部落・人権問題のとりくみの現状が明らかになるとともに、今後、県連との協力のもとで、守山市、守山市教育委員会がこの日の2点の確認事項を実行に移していくことになった。

行政が個別指導を
 今回の事件で、守山市内の各自治会でのとりくみの現状が明らかになり、そのことをふまえて、この日の学習会では、つぎの2点を確認した。
 ①守山市内の各自治会での部落問題研修の実態把握と、部落問題解決に向けた研修につながるように市行政が積極的にかかわっていくこと。
 ②この事件の集約として、06年度の第31回守山市人権・同和教育研究大会で、今回の事件の報告を全体会でするとともに、分科会を設定して参加者全員に事件の概要と教訓を返してしくこと。
 学習会には、県連、湖南甲賀地協、地元の矢島支部をはじめ、守山市行政など関係者が出席した。
 学習会では、Aが報告した小浜自治会のレポート報告は、歴史的事実とはまったく異なり、差別を拡散する明確な差別発言であることを全体で確認し、守山市行政からA、小浜自治会にたいする個別指導の経過が報告された。
 また、小浜自治会のとりくみ報告がなかったことから、守山市内のとりくみ現状も課題となった。

第30回守山市人権・同和教育研究大会での報告者差別発言事件の概要と経過
 05年8月20日、守山市民ホールでひらかれた第30回守山市人権・同和教育研究大会の第6A分科会で、小浜自治会の同和教育についてのとりくみを報告するレポートとして「古代から近世の人権のあゆみ」と題して小浜自治会のAが報告した。
 しかし、その報告内容は、小浜自治会での部落・人権問題にたいする研修やとりくみではなく、Aが日頃から思っている持論を展開した。主催者側の主旨とも異なり、また歴史認識ともまったく違う差別的な内容だった。
 具体的には、①部落問題はここしばらく解決できない②部落問題の解決には金持ちになればいい③芸人は身分があがったので、お上に認められることが部落問題の解決につながる④国際社会の時代にあって、水に流すという日本独特の文化をもって部落問題は解決できる。という驚くべき内容だった。
 当日、研究協力者として出席していた県人権センターの職員が、その場でこのレポートの問題点を指摘するとともに、守山市行政に提起し、明らかになった。
 その後、守山市行政によって、事実確認と報告者A、小浜自治会にたいする指導がおこなわれてきた。

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