【広島支局】第8回広島県部落解放研究者集会を12月9、10日、竹原市・かんばの宿たけはらでひらき、50人が参加した。集会では3人の講師が問題提起をおこない、活発な討議をおこなった。
最初に、「差別の温存・再利用の新しい経済構造」と題して小森龍邦・県連顧問が「同対審答申」から今日における部落解放運動と政府の動向を経済構造から分析。「経済の二重構造」の視点に加え、「パート、非正規など低賃金労働者の急増と差別構造の分析が必要」と強調した。
つぎに「教育への市場原理導入がもたらしているもの」と題して秋光民恵・広高教組委員長が、財界の意向を受けてすすめられている「教育改革」を批判しつつ、競争せずして学力世界1になったフィンランドの教育を「私たちが学び、実践してきた同和教育そのもの」と訴えた。
最後に「広島県の外国人の居住動向」と題して伊藤泰郎・広島国際学院大学助教授が、「欧米諸国の居住者に比べ、それ以外の地域の居住者は相対的に低所得者層の割合が高い」とのべ、アジア・南米などの居住者が日本の経済構造の底辺を支えさせられている実態を浮き彫りにした。
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