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部落問題資料室
NEWS & 主張
「エタ集落をつぶせ」などと
連続して悪質な差別落書が
「解放新聞」(2007.07.30-2329)

 【高知支局】「エタは便所虫だ」「エタ集落をつぶせ」などと土佐清水市で2月に連続して差別落書(別掲)が発見された事件に関して県連は、6月27日に土佐清水市役所で確認学習会をひらき、西村伸一郎・市長をはじめ地元同盟員、市民ら230人が参加。市行政からの事実調査報告や「課題と今後の取り組み」を参加者全員で確認した。

確認学習会に市民多数参加

 確認学習会では、冒頭、西村市長が、「今回の差別落書はとくにひどい内容。まじめに人権問題解決にとりくんでいる人びとへの挑戦だ」と怒りを込めてあいさつした。
  県連は、差別事件の確認会は公開を原則とし、客観性・社会性をたもつため、各界各層、市民の積極的な参加を求め、事実追求とともに教育・啓発的見地から人権問題を市民的課題にまで広めていく姿勢につとめている。
  学習会では、市行政から事実調査報告と「課題と今後の取り組み」を提示し、参加者全員で確認した。市行政は「課題と今後の取り組み」で、「02年の中央公園での差別落書以来、今までにないほどの悪質、陰湿な内容の差別落書事件が発生し、あらためて、根強く残る部落差別の現状を認識させられた。啓発活動が的確さを得たものであったか、検証の必要性がある」としたうえで、「人権問題の重要課題であるとの認識が薄れていく傾向にありはしなかったかを反省し、市民啓発の再構築が必要であると認識している」とのべた。
  また、学習会で、事業法の失効後、部落問題は終了したとの考え方が行政、市民にも生まれているのではないかとの指摘も出され、市民の心ある人びととともに「部落差別をしない、させない、許さない」を徹底していくことを確認した。

土佐清水市で起きた連続差別落書事件
 2月23、24日、同一人物が書いたと思われる差別落書が連続して発見された。
  23日に発見された落書は2枚で、いずれもタテ20~30センチ×ヨコ8センチお清酒入れの外箱に書かれ、浜垣地区内の市道脇の民家に置かれている状態で発見。ガムテープが付いていたことから、もともと近くの人目につく家屋外壁に貼られたものと推測している。
  内容は、「エタ人を育てる場所(○○エタ集落) 土佐清水市○○エタ集落(エタ集落区画第二) ここで育つエタは使いものにならない バカばっかり マヌケが多い ○○のエタはセンチ 便所虫 クソ虫」「○○は土佐清水市のエタ発祥地であるトウマは○○ エタも○○(略)清水市は早く駆除して下さい 薬は除草剤が最高 JA太郎より」。(○○は地名)
  24日に発見された落書は、タテ8センチ×ヨコ8センチの紙面で両面に書かれ、国道脇に設置された飲料自動販売機に貼られていた。
  内容は、「エタ集落をつぶせ ○○部落はたちあがろうエタは便所虫だ 牛のクソだ JA太郎」「代表JA太郎より ○○にエタはいらない ○○に帰れ」。(○○は地名)

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