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部落問題資料室
NEWS & 主張
主張

 

支部代表者会議で論議をつくし
組織点検・改革運動を継続しよう
「解放新聞」(2007.08.06-2330)

 8月から10月にかけて、都府県連別の支部活動者会議が開催される。繰り返し確認してきたように、「今年度の都府県連別支部活動者会議は、第64回全国大会の基調方針で示した「危機的状況における部落解放運動再生への道」を全支部・同盟員がしっかりと共有したうえで、複数の支部からの報告を基調発題として問題提起を受けながら、各地域での具体的な問題を真正面に据えて実践的な議論を切り結んでいく場である」。
  昨年実施した都府県連別支部活動者会議や組織総点検・改革運動で提起され議論されてきた具体的な諸課題について、各支部がどのように受けとめ、どのように改革していこうとしているのかを徹底的に掘り下げながら、部落解放運動の再生の道を地域から再構築し ていくとりくみである。
  そうであるがゆえに、「都府県連別支部活動者会議では、誰かからの方針提示を求めるのではなく、参加者一人ひとりが対等の立場から「冷静な現状認識」と「責任ある方針提言」による双方向の真剣な議論が交わされることを期待している。そのためには、中央本部・都府県連・支部の各級機関の幹部活動家が、決して「参加するだけ」「聞いているだけ」という姿勢に陥ることなく、一人ひとりがはっきりとした「課題と提言」をもって参加できるように今から準備していくこと」を5月の中央委員会以降強くよぴかけてきたところである。

 部落解放運動の再生にたいする真剣な思いを抱く各界の人たちで構成する『部落解放運動に対する提言委員会』(上田正昭・座長)は、3月5日の発足以来、精力的で熱心な議論を継続している。8月2日の第4回提言委員会で13人のすべての委員からの意見表明が終わり、現在は小委員会(沖浦和光・小委員長)が設置されて「提言草案」の作成に向けた論点整理の作業が集中的におこなわれており、9月10日の第5回提言委員会に提出される見込みである。
  論点整理では、①一連の不祥事にたいする問題(背景分析論)②部落解放運動の現状と問題(運動論)③部落解放運動の歴史的総括の必要性とその視点(基本姿勢論)④部落解放同盟組織の強さと弱さへの認識および改革の視点(組織論)⑤部落解放運動再生への課題と理論的諸問題の検討課題(再生課題と解放理論)⑥喫緊の改革課題に関する提言などに整理されて、12月に最終提言が出される予定である。

 問題は、「部落解放運動再生の道」を提言委員会の作業に全面的に委ねることは許されないということである。現在の提言委員会構成員の熱意ある真剣な議論からすれば、部落解放運動にとって歴史的な尊重すべき「提言」がなされるであろうことは疑う余地がないところである。しかし、いかに傾聴に値する貴重な「提言」がなされたとしても、「再生の道」への具体的・現実的な方針の決定は、私たち部落解放同盟の主体的責任でなされなければならないのである。
  部落解放同盟組織総点検・改革運動や都府県連別支部活動者会議は、そのためのとりくみであり、実践的課題を現場の現実のなかからつかみ出す重要なとりくみである。提言委員会の議論状況を重大な関心をもって注視するとともに、このとりくみと並行しながらみずからの運動と組織のあり方を、みずからの責任で指し示していく議論を深めていくことが不可欠である。
  組織総点検・改革運動をけして停滞させることなく、8月から10月にかけて支部活動者会議での議論を徹底的に深めながら、部落解放運動再生へのとりくみを間断なく継続させていこう。

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