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9月23日からの3日間、全国解放保育研究集会が和歌山市内でおこなわれる。2
解放保育運動が始められたのは今からかぞえて、40年前後前のことだろうか。保育所建設の要求がこの運動の産みの親だったともいいうるのだが、この運動の主体は何といっても当時まだ婦人とよばれていた既婚の女性たちだった。母親たちの労働権の保障と子らの教育権の保障、これを二枚看板としていわば燎原の火のごとくに燃え上がったのだが、それがそれで終わらなかったところに、この運動の一大特徴があったとしてよい。3
とはいえ、子らの悲惨は止まることを知らない。児童相談所が2006年度に受けた児童虐待件数は、3万7000件余りに達して年ねん「記録」を更新し続けているというし、内の死亡事例は2005年中に50件余りもあったという。これを対岸の火事視してはならない。部落には教育を十分に受けられなかった世代が今なお少なくなく、子育ての仕方すら満足に会得できないで生きてきた人びとも多い。生活の厳しさからDVに走る男たちも、部落では決してめずらしくはなかった。その親から子への連鎖ということもまた考えられなければならない。本研究集会でジェンダー・フリーを重視し続けてきたのもそうした観点からだったが、いずれにせよ保育士まかせの運動は早晩形骸化を免れないであろう。「解放新聞」購読の申し込み先
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