【東京支局】部落の者はつかうなよと、部落出身者を雇用から排除することを要求する差別投書が6月20日、東京23区清掃一部事務組合総務部総務課に郵送で送りつけられた。この差別投書は前日の19日に渋谷の郵便局から投函されたもの。
内容は、「いつになったらわかるんだ。千歳工のバカ職員どもはおまえらの職員に同和関係の親戚がいることは知っているぞ。同和の親戚関係職員はつかうなよ。しっかり仕事をしろよ。アホな千歳よ。自称世田谷工、同和人撲滅の会」と書かれ、部落出身者の雇用からの排除を要求するきわめて悪質な差別文章である。
東京23区清掃一部事務組合とは、清掃の都から区への移管後に、移管前の管轄行政であった東京都清掃局に替わって行政の役割をはたしているところである。この差別者は、人事・雇用に関わる行政当局に訴え、千歳工、世田谷工と工場の略称をつかうなど内情にも精通した者であることがうかがえる。
この差別投書事件にたいして、同組合は8月3日に見解を出し、「部落出身者の働く権利、人権そのものを無視した悪質な差別行為。部落差別を利用し清掃職場やそこで働く職員をもおとしこめる大変卑怯な行為であり、断じて許すことはできない」と、部落問題研修の見直しや内容の充実を図り、職場研修に外部講師による講義を取り入れるなどの改善を図ることを明らかにした。
東京清掃労働組合も7月26日にこの差別投書事件にたいする見解を出し、各区長にたいして部落問題研修の実施、充実、改善を求め、職場での部落差別撤廃活動を強化するとした。
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