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部落問題資料室
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マイノリティ女性フォーラムで交流深め
女性差別撤廃へ向けた連帯の輪を広めよう
「解放新聞」(2007.10.15-2340)

 10月20、21日の2日間、札幌で第1回マイノリティ女性フォーラムがひらかれる。社団法人・北海道ウタリ協会札幌支部と反差別国際運動日本委員会の主催で、学習会や文化交流、フィルドワークなどが企画されている。
  この第1回マイノリティ女性フォーラムが開催される経過は、2003年に「国連女性差別撤廃委員会」から、次回の日本政府報告書にはマイノリティ女性の状況について、分類ごとの内訳を示すデーターを含む包括的な情報、とりわけ教育、雇用、健康状態、DVなどに関する情報を盛り込むように勧告が出された。この勧告を活かすためにも、そして、政府にマイノリティ女性に関する実態調査の実施と政策立案を迫るためにも、まず、自分たちの手で調査を実施しようと、社団法人・北海道ウタリ協会札幌支部、アプロ女性実態調査プロジェクト、部落解放同盟中央女性対策部の3団体がアンケート調査を実施した。
  アンケート調査の実施にあたっては共通項目の作成会議や、おたがいの被差別体験や経験などを交流し合うなかで理解を深めることができた。こうしたとりくみをふまえ、繋がりの輪をさらに広めていくためにも、そして、マイノリティといわれる女性だけなく、すべての女性たちとの連携の輪を広めていくためにも、第1回マイノリティ女性フォーラムを開催することになった。

 こうして3団体のアンケート調査結果が報告書としてまとまり、9月18日には、調査結果をもとに関係省庁との交渉を実施した。交渉ではマイノリティ女性の実態を訴え、実態調査の実現に向けて粘り強い交渉をつづけていくことになった。また、9月19日には東京で開催された第16回ヒューマンライツセミナーで、3団体の女性たちが調査結果の報告を、それぞれの実態や課題を明らかにすることで差別撤廃に向けた共通の想いを伝え合うことができた。
  日本は、子どもが3歳になるまでの間、母親が家庭で子育てをしたほうがいいといわれる「3歳児神話」や、「男性は仕事、女性は家庭」という性別役割分担の考え方をはじめ、女性だけでなく、性にたいしての差別意識がいまだに根強く残っている。部落解放運動でも男女平等のとりくみは重要な課題となっている。中央本部では、男女平等社会推進本部を設置し、基本方針の策定などさまざまな論議をすすめているが、都府県連・支部でも女性の活動をきちんと保障していくとりくみが求められている。
  格差拡大社会のなかで、人と人がたがいを思いやる気持ちを大切にし、助け合い、支え合える生きやすい社会の実現をめざすためにも、今回のマイノリティ女性フォーラムでさまざまな活動をすすめている女性たちとの交流を深め、共通の課題やとりくみの方向を模索するなかで、差別のない社会の実現をめざす想いを共有し、協働・連帯したとりくみをすすめよう。

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