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部落問題資料室
NEWS & 主張
「寡婦」「帰省先」「家族の生年月日」など
京都・食品工場が人事登録表に
「解放新聞」(2007.11.05-2343)
 【京都支局】寿司や惣菜、弁当などを製造・販売しているK食品(株)(本社・名古屋市)の京都南工場弄手町)で、パートやアルバイトにひじょうに問題のある「人事登録表」を配布し、提出させていることが7月19日に明らかとなり、井手支部を中心にとりくみをおこない、このほど本社に見直しをさせ、新たな人事登録表の作成となった。

話し合いで見直し改善

 問題の人事登録表は、提出書類の一つとして「住民票記載事項の証明書又は住民票」が書かれており、「基本情報」として「寡婦・寡夫」欄や「障害」欄があり、手帳番号や認定日まで書かせるもので、「連絡先(帰省先)」まであった。また、「家族情報」として「同居親族及び本人の両親」とあり、別居両親をふくむ全員の生年月日まで書かせるものであった。さらに自宅から職場までの通勤経路まで書かせていた。
 K食品は、10府県に15工場をもち、京都府内では八幡市に京都工場、井手町に京都南工場がある。
 発覚は、井手支部員の家族がアルバイトとして採用され、人事登録表を持ち帰ったことで問題が明らかとなり、翌20日に井手支部から田辺ハローワーク(職安)や府連に連絡があり、23日にはハローワークがK食品に問題点を指摘した。
 そして26日に井手支部がK食品に話し合いを求め、30日には抗議をおこなった。
 その後、K食品から8月13日付けで井手支部あての「報告書」が提出され、8月22日にK食品と井手支部、六区支部に府連が加わっての話し合いがもたれた。
 K食品は、①住民票を記載事項証明とし、名前、生年月日、性別、現住所に限定②家族欄は削除③障害欄も削除し、障害者の求人は職安及び一般求人広告でおこなう④連絡先(帰省先)は削除⑤提出済み書類は返却、退職者分はシュレッダーにかける、コンピュータのデータも削除⑥新しい人事登録表の作成を決めた。また、各工場の事務長を公正採用選考人権啓発推進員に選任し、届け出るとともに、事務長を集めて研修をおこない、改善の指導をおこなった。
 府連は、9月6日におこなった労働局との交渉でも提起し、京都南工場だけでなく本社への指導なども求めた。

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