悪徳業者と対決を確認
【奈良支局】県連をはじめ、国や県の機関、経営団体など27団体でつくる「エセ同和高額図書お断り110番連絡ネットワーク」が、1月31日、奈良市大安寺の県解放センターで第7回会議をひらき50人が出席、同和団体の名前などを騙り、高額図書などを売りつける悪徳業者との徹底対決をあらためて誓った。
同ネットワークは、「同和問題は恐い問題で、できるだけ避けたい」といった誤った社会意識につけ込んで同和問題を口実に、高額な図書を押し売りする行為を排除しようと、6年前に結成した。
会議では、代表の川口正志・県連執行委員長が、「エセ同和行為とは「ゆすり」「たかり」などの反社会的な行為。今後も廃絶に向けて努力を」とよぴかけた。また、「今年は「解放令の5万日の日延べ」に当たる年。さまざまなイベントに挑戦したい」と協力を訴えた。このあと、各団体からこの1年間の活動報告や相談のあった事例11件の報告をおこなった。
高額図書の数かず
会場で紹介されたのが、被害にあった家庭から提供されたエセ同和行為によって押し売りされた高額図書の数かず。1冊3万円から5万9000円で売られていたもの。
タイトルはといえば、『同胞一和差別論』(同和人権保存会刊)や、『二十一世紀の人権啓発』(全国同和文献保存会刊)、『新世紀人権宣言』(人権と自然を守る会刊)など、それらしいのが付いている。中には、『明治天皇大鑑いま「尊皇」「壊夷」こそが国難を救う』(政治経済研究会刊)や『神社大鑑・日の丸・君が代・天皇の深淵を極める』(同)といった右翼の文献もある。
同ネットワークでは、購入の必要がなければ「書籍はいらない」とハッキリと断り、勝手に送りつけられてきた場合にも返却すればよく、「買います」といった場合でも「クーリング・オフ」制度により契約の解除ができる、と訴えている。
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