狭山事件の第3次再審闘争の勝利に向け、石川一雄さんと早智子さんが北海道の札幌と北見市で開催されたふたつの「つどい」に参加、二人は、第3次再審開始に向けて、「北海道から狭山の熱い風を吹かしてほしい」と、訴えた。
4月4日午後6時から札幌市の北農健保会館でおこなわれた「狭山事件の再審を求める札幌のつどい」には、石川一雄さん早智子さんの訴えとともに、「狭山事件の再審を求める市民の会」の鎌田慧・事務局長、狭山弁護団から中北龍太郎・事務局長が参加した。主催は自治労や教組、北海道平和フォーラムのほか民主団体、宗教者などでつくる集会実行委。「つどい」には140人が参加した。
石川一雄さんは、「100万人署名をしてくれた人たちの力を水泡に帰すことなく、決意あらたに闘っていきたい。当たり前の裁判を求める声を東京高裁に届けてほしい」と訴え、早智子さんは「出会いが狭山の力だ。あきらめずに闘う一雄さんにもっと大きな力を与えてほしい。勝利につながることは何でもやりたいという気持ちだ」と訴えた。
鎌田さんは、「弁護団はストライクを投げ続けているが、審判はボールの判断を続けている。観客がおかしい、と総立ちになるような状況をのぞんでいる」と訴えた。
中北弁護人は、「狭山事件は、志布志事件や氷見事件と共通する冤罪の構造がある。孤立させ、家族を人質にとる手法だ。裁判所と弁護団が公正なルールでやるからこそ真実が明らかになる。5月には、新証拠を提出する」と決意をのべた。
「つどい」の主催者を代表して北海道平和フォーラム代表の住友肇さんは、「戦争への道と冤罪はどこかでつながっている。石川さんは、仮出獄しているが、人権侵害はつづいている。司法の正義をもとめる闘いを北海道でも広めていきたい」とあいさつした。
また、翌5日には、北見市民会館で「再審を求める北見のつどい」が労組や「狭山事件を考えるオホーツク住民の会」などの主催でひらかれ、60人が参加した。
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