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部落問題資料室
NEWS & 主張
「救済法」早期制定を
連合が自民党人権問題等調査会に要請

「解放新聞」(2008.06.09-2373)

パリ原則」にもとづく機関必要と

 連合は、「人権侵害救済法(仮称)」の早期実現に向けて、5月27日、自民党に要請をおこなった。連合の山口洋子・副事務局長と大塚俊夫・総合組織局長は、「就職差別をはじめ、職場での人権侵害は依然として深刻である。人権侵害を救済する法律が必要であり、とりわけ『パリ原則』にそって独立した人権救済機関の設置が不可欠だ。ぜひ早期実現に向けて尽力して欲しい」と訴えた。
  自民党の「政務調査会・人権問題等調査会」会長の太田誠一・衆議院議員は、「人権を守る法律の制定には、世の中の多くの方が前向きだと思う。人権侵害された場合に駆け込む窓口は地方にあり、調停・仲裁をおこなう人権委員会は一元化することが必要だ」と応えた。同調査会・幹事長の岩永峯一・衆議院議員は「党内でも議論を重ねている。今国会の会期末までに法案を提出できるよう努力したい」と回答した。
  また、翌28日には、自民党・同調査会・会長代理の塩崎恭久・衆議院議員にも、要請をおこなった。

人権侵害救済に関する法律の早期制定を求める要請書 連合
 自民党政務調査会
  人権問題等調査会
   会長 太田誠一様

 貴台におかれましては、あらゆる差別撤廃と人権確立のためにこ尽力いただいておりますことに心から敬意を表します。
  さて、「人権擁護推進審議会」が答申した「人権救済制度の整備」は、答申から7年経過しているにもかかわらず未だに実現していません。国連からも、早期に「パリ原則」にそった国内人権機関を設置するよう何度も勧告が出されています。
  2002年に政府案として出された「人権擁護法案」が、メディア規制への懸念や人権救済機関の独立性への疑念など、各方面からの批判によって廃案になった経緯や議論を踏まえ、「人権擁護法案」は見直され、早急に提出しなおされるベきです。
  政治の責任において「立法不作為」状況を解消するため、独立性や実効性を確保した人権救済機関の設置を盛り込んだ政府案が1日もはやく今国会に提出されるようこ尽力頂きたく要請いたします。
以上

2008年5月27日      
  日本労働組合総連合会 
     会長 高木 剛


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