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部落問題資料室
NEWS & 主張
近代の部落形成を学ぶ
人権フォーラム石川が

「解放新聞」(2008.06.30-2376)

総会と記念講演で

  【北陸支局】人権フォーラム石川が5月20日、金沢市内の真宗会館で第10回総会と記念講演会をひらき30人が参加した。総会では年4回の講演会や講座の開催、機関紙の定期発行のほか、夏に予定している県同和教育研究大会に積極的にかかわっていくことを承認した。
  総会後、京都市歴史資料館の小林丈広さんが「近代都市社会の中の部落問題」と題して記念講演。小林さんは、冒頭、地域史研究で人権教育が根づいている地域と、そうでない地域の差は大きなものがある。昨今の部落問題をめぐる状況は不祥事と同和問題の混同があり、長い年月をかけて築いてきた各地の資料館や博物館などの成果をなくしていいのかと指摘した。
  講演では、被差別部落とは何かを通史的に理解するために、都市間題が発生した中世から近世にいたる「非人」「かわた」などの成立や特徴を時代の流れにそって説明。そして、「解放令」が出されたあとも差別が続いていることを考えるうえで、明治以降の社会情勢の変化のなかで、旧「かわた」村の変貌に着目。変貌は一律ではなく、都市部と農村部の違いや土地所有の有無など四つの類型で近代の部落が形成されてきたと話した。

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