「解放新聞」(2008.10.27-2392)
「ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)」実現を求める世界一斉行動の一環として10月9日夜、東京・日比谷公会堂で「すべての人に人間らしい労働を取り戻そう!」を掲げて「ディーセントワーク世界行動デー10.9中央集会」がひらかれ、1500人が参加した。国内外から報告を受けてアピールを採択し、集会後、都内をアピール・ウォーク(デモ行進)した。
主催は、日本労働組合総連合会(連合)、国際産業別労働組合組織(GUF)日本組織、日本労働組合総連合会東京都連合会(連合東京)。連合も含めて世界155か国・地域の労働者1億6800万人が加盟する国際労働組合総連合(ITUC)がよびかけた世界一斉行動の一環。
ディーセントワーク(日本語訳は働きがいのある人間らしい仕事)は99年、国際労働機関(ⅠLO)がILOの理念・活動目標として掲げたもの。「権利が保護され、十分な収入を生み、適切な社会保護(疾病、出産、業務災害、失業、障害、高齢などによる経済的困窮から救うための公的措置)、社会対話(政労使・労使間の交渉・協議)が確保された生産的な仕事」と説明されている。
労働の現状変えよう
ディーセントワークデーで
「すべての人に人間らしい労働を取り戻そう!」と、10月9日、東京・日比谷公会堂でひらいた「ディーセントワーク世界行動デー10.9中央集会」は、国外から、ITUCジュネーブ事務所のビオンディ・所長と、韓国のイ・サンウォン・韓国労働組合総連盟(FKTU)副委員長がとりくみを報告。
国内からは、連合大阪の脇本ちよみ・事務局長と日本マクドナルドユニオンの栗原弘昭・委員長が報告し、民主党の鳩山由紀夫・幹事長も連帯あいさつをした。
連合の高木剛・会長は「公正な働き方のルールが確立されないまま、あるいはあったにもかかわらず、ルールがどんどん壊されるなか、新自由主義的な経済政策が横行し、市場原理優先のグローバル化が急速に進展した結果、貧困や格差などが拡大し、日本だけではなく世界中でさまざまな問題が顕在化し、労働者や社会的弱者がひどいめにあっている」とのべ、低賃金、不安定雇用、長時間労働、メンタル障害、過労死・過労自殺など、ディーセントワークとはほど遠い状況が広がっている事実を指摘。
「労働者の権利を再確認し、働いても働いても報われない社会から脱却し、すべての人に健康で文化的な生活と人間らしい労働を取り戻すために大きなうねりと流れをお互いに努力してつくりあおう」とよびかけ、政権交代の実現も訴えた。
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