pagetop
部落問題資料室
NEWS & 主張
同宗連が23回目の狭山現調
署名活動の継続を確認
再審開始と証拠開示求めて

「解放新聞」(2008.11.24-2396)

石川無実への確信さらに強める
  同和問題にとりくむ宗教教団連帯会議(議長教団・浄土宗)は、11月13、14日の日程で、第23回狭山現地調査学習会をもった。1日目は富士見集会所でビデオ学習と狭山事件の再審を求める市民の会代表の庭山英雄・弁護士が「狭山事件と日本の司法」と題して講演をした。また、石川一雄さんと早智子さんからの訴えを聞いたあと分散会をもち、学習を深めた。2日目は、中央狭山闘争本部事務局の案内で現地を歩いた。石川さんが強制された自白がウソであり、確定判決の大きな矛盾を明らかにしたほか、万年筆の発見現場をみながら捜査のずさんさと証拠のねつ造を確信しあう場となった。この学習会には加盟教団から38人が参加し、初めての人も多く参加。石川さんの無実への確信をさらに強めるとともに、事実調べと再審開始、証拠開示を求める署名活動の継続と真相を広めることを確認しあった。
  庭山弁護士は、イギリス留学中に寺尾判決を聞き、75年秋に帰国。当時、住んでいた名古屋から「判例時報」を片手に一人で現地調査に来た。「これはおかしい。完全におかしい」と確信した当時をふり返った。庭山さんは、半年のスピード審理で死刑判決を下した一審判決や寺尾判決を具体的に批判、この事件の最大の問題は証拠隠しであるが、かつて開示したものは石川さんの無実を補強するものだったので検察は慎重になっている、とのべた。また、実験をくり返すなかであらたな気づきや発見が生まれ、一つひとつ積み重ねて真実に迫っていくようすを講演した。
  石川一雄さんは「現状については、悲観も楽観もしていないが、事件から45年がたつ。風化して当然だが、全国の闘いが支えてくれている。みなさんのおかげであり、私の闘いは無罪を獲得しても終わらない。闘いのなかで人生をまっとうしたい」と熱い思いを語った。早智子さんは、これからも心に残る闘いと思い出を二人でつくっていきたい、と決意をこめた。主催者あいさつを浅野義光・議長、閉会あいさつを副議長教団である日本キリスト教団の小林眞さんがおこなった。

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)