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部落問題資料室
NEWS & 主張
「賤称廃止令」の史的意義
ひろたまさきさんから聞く
理論委

「解放新聞」(2009.01.26-2404)

天皇制支える民衆意識、「帝国意識」など
  第6回中央理論委員会を12月14日午後、大阪人権センターでひらいた。この日は、『差別からみる日本の歴史』(解放出版社)の近著をもつ、ひろたまさきさんを招き、「賤称廃止令の歴史的意義」を聞いた。また、「部落解放同盟行動指針」(第3次案)も示された。
  ひろたさんは、近代に入り、文明というインクが大きな変化を作った。それは、部落民からは役の特権を奪い生活の劣化とアイデンティティのよりどころを失わせた。旧来の平民にとって部落民の役をつうじた畏敬の念をもたなくてすむようになる。これらが大きな変化で、あらたに近代科学などを媒介にした人種、血統などにもとづく差別意識が流布される。そして、国民国家成立期に国家は天皇制=帝国としての性格をもって成立した。戦争期には民族や国家の名のもとで挙国一致がはかられ、国民を類別、等級化し、一部の非国民を排除するという差別を拡大・強化した。そこに現在も続く天皇制を支える民衆意識、「帝国意識」があり、そこが一番の問題、と指摘した。
  理論委には大野副委員長(理論委委員長)、松岡書記長(同事務局長)、谷元書記次長、和田中執、友永専門委員、奥田専門委員が出席した。

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