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部落問題資料室
NEWS & 主張
琴平・宇多津町が意見書を採択
「ストリートビュー」に規制求める

「解放新聞」(2009.02.09-2406)

 【香川支局】「2ちゃんねる」内には、被差別地域や在日の密集地などの所在を文字情報で書き込み、再発信する悪質な人権侵害事象が現実的に起きている-と12月12日、琴平町が12月定例議会で「グーグルマップ「ストリートビュー」に関する規制・法整備を求める意見書」を採択した。「ストリートビュー」にたいしては、人権侵害を懸念し、規制を求める自治体決議が各地であいついでいるが、香川県では琴平町がはじめて。つづいて宇多津町議会も法整備・規制を求める意見書を採択した。(関連記事2403号)

県内の議会に要請行動
  県連は、グーグル社の「ストリートビュー」を悪用するなどの問題にたいして、香川人権研究所(根本博愛・理事長)、部落解放香川県共闘会議(竹洋祐・議長)と共同で、県議会をはじめ県内の14市町議会にたいしてストリートビューに関する規制・法整備を求める「意見書」採択の要請行動を11、12月におこなった。
  要請行動では、現在国内で12主要都市で提供しているストリートビューについて①被写体となる地域や個人への事前告知や撮影告知、公開許可願いもなく公開している②人の顔や車のナンバー、表札などが読み取れるものもある③撮影カメラが地上約2.5メートルの高さのため、住宅内まで撮影される、などの問題点を指摘。同時に、これらを悪用し被差別部落を写真付きで集めたサイトがたちあげられており、簡単に写真付き部落地名総鑑が作られる危険性があること。また、空き巣などの犯罪に悪用される危険性や児童生徒の通学路、教育施設などの防犯上に不安を生むことを、訴えた。
  その上で、住民の人権やプライバシー、子どもたちの安全や住民を犯罪から守るという視点から、早期に「意見書」が採択されることを求めた。
  琴平町議会は、①個人や自宅等を無許可で撮影し、無断で公開する行為につき、都道府県迷惑防止条例上の迷惑行為として加えることを検討すること②新たな人権侵害を生まないよう法整備をおこなうこと③当該サービスにつき、国に寄せられた意見の実態調査をはじめ、現状把捉に努めること④インターネットを利用しない国民に必要な広報活動をおこなうこと⑤住居専用地域の公開の適否につき、国民の意見聴取のうえ、事業者にたいする指導をおこなうこと、の5点を求める「意見書」を採択した。


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