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解放新聞前号に掲載された、09(第66期)年度一般運動方針第1次草案を各級機関で討議し、方針案をさらに深めるためにも全国大会での論議にいかしていこう。
方針案では、第66回大会の意義と任務として、▽格差是正と安心の生活システムを実現する政治へ転換させよう▽「再生・改革」運動を各地域で具体的に実践しよう▽運動をとりまく厳しい条件を明確に認識しよう▽大会を契機に反転攻勢への闘いを大胆におしすすめよう、の4点をあげている。
これは、経済不況のもとで広がる社会的格差や不安という事態に、反差別・反貧困の視点から格差是正と安心の生活システムを、広範な人たちとの協働の力で生活圏域から創り出し、人権・平和・環境を基軸とした政治への転換をはかることを第66期の部落解放運動の基本課題とする、ということだ。そのうえで、現在の部落解放運動をめぐる厳しい状況を認識し、「再生・改革」運動のなかでの諸課題をみすえ、新たな運動の方向を明らかにしながら、反転攻勢の闘いを大胆に切りひらこう、ということである。
「部落解放運動の再生・改革をさらに前進させるとともに、総選挙闘争に勝利し、差別・貧困・格差を打ち破る闘いをおしすすめよう!」というメインスローガンが、端的に第66回大会での運動の方向をさし示している。
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こうした方向を実践するために、重点的な具体的なとりくみとして、①衆議院選挙で政権交代をめざし、松本龍副委員長の7選をかちとる②みずからの力で実態把握をおこない、「いのちと生活を守る」とりくみの徹底的な強化と社会正義を実現する行政闘争の強化③地方分権化のもとで地域からの「人権のまちづくり」運動を根づかせる④人間のつながりを回復し社会を変革する差別糾弾闘争を練りあげる⑤「人権侵害救済法」の制定を基礎に人権の法制度の確立をめざす⑥司法の民主化と反えん罪ネットワークの構築で狭山第3次再審闘争に勝利する、の6点が掲げられている。
とりわけ、不況という現局面、新自由主義がさまざまな社会格差を生みだし、非正規労働者を増大させ、社会的セーフティネットを破壊した時代だからこそ、「「人権の核心は、人間の尊厳と生存権」であることを強調し、地域内外の困難を抱えた人たちの「いのちと生活を守る」世話役活動に徹することです。このとき、「自助・共助・公助」の姿勢を堅持しながら、人権・同和行政の再確立を求めていきます」という方針は、基本にすえられなければならない。
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「再生・改革」全国行動のなかで問われたのは、懸念事項を先送りしないこと、新たな運動課題を見いだし、実践することだった。4巡した全国行動のなかでの意見や一昨年の「提言」を受けて、大会では「規約改正に関する提案」と「中央理論委員会の活動および「部落解放同盟行動指針」に関する提案」もおこなわれる。
全国行動の成果を引き継ぎながら、とりくみをさらに継続し、これまでの部落解放運動の枠内だけでなく、部落解放同盟が日本社会の変革と反差別国際連帯の主要な勢力として位置づけられる大胆なとりくみを展開することが、いま求められている。
まさに、秋はきたり。一連の不祥事をはじめ、困難な情勢におかれていたことを内部から克服し、部落解放運動の新たな、大胆な飛躍をかちとれるかどうかは、内外注視のなかでひらかれるこの第66回大会での論議とその後の実践にかかっているといって過言ではない。
運動方針案を大いに論議し、大会に反映させよう。
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