「解放新聞」(2009.02.23-2408)
部落差別を利用した悪質な職業差別
落書は同一人物か
【東京支局】「ゴミ屋は えた非人以下のムシケラ」と、11月19日に葛飾清掃工場で見つかった差別落書(2404号掲載)に続き、同一犯と思われる差別落書が12月4日、東京23区清掃一部事務組合所管の足立清掃工場内で発見された。都連は、連続差別落書事件として関係者によぴかけ、12月17日、都内の人権プラザで事実確認と再発防止のための対策会議をひらき、「事件の真相究明の会議」を次回にもつことを申し合わせた。
再発防止で対策会議ひらく
足立清掃工場で発見された差別落書は、葛飾清掃工場で発見されたものと同様に、清掃工場の敷地内にある待機所の男子トイレに書かれており、内容や筆跡から同一人物の可能性が高いと見られている。内容は、清掃事業にたずさわるすべての人をムシケラと蔑視し、その人権を踏みにじり、名誉を毀損する職業差別そのものであり、部落への差別意識を煽り立て、その差別意識を利用した、見過ごしできない悪質な差別事件である。
足立清掃工場では葛飾清掃工場で発生した差別落書事件をふまえ、朝夕、待機所トイレの確認をおこなっていた。
対策会議には、都連をはじめ東京23区清掃一部事務組合、葛飾区、足立区、荒川区、台東区、東京清掃労組などから46人が参加した。
冒頭、都連の長谷川三郎・委員長は、「清掃の関係での差別事件では1995年の千歳事業所で部落の仲間にたいする悪質な差別投書があり、当時の東京清掃局に厳しい指摘をしたが、また、なぜ今回の連続差別落書事件が起きたのか、原因を解明したうえでの対策を」と訴えた。つづいて「連続差別落書事件の事実と経過報告」を東京23区清掃一部事務組合がおこない、その後、意見交換をおこなった。
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