【広島支局】「10月福山で部落解放(研究)全国集会 学校施設利用は不可県教委方針「中立公正が原則」」(2月28日付の朝刊)という記事を掲載した山陽新聞社にたいし、県連が抗議した問題で3月12日、同新聞社が県連に「取材不足は明らか」と謝罪。3月25日には、県連の抗議にたいする同新聞社の「回答書」を柱に話し合いをもった。
問題の記事は、県議会で石橋県議が「部落解放同盟などで構成する実行委主催の全研集会には学校施設を使用させるな」という主旨の質問をし、榎田教育長が「教育の中立性の確保で、県教委は学校施設を利用させることは一切考えていない」と答弁した八百長的なやりとりを報じたもの。
県連の抗議は、集会場は学校以外の施設を確保している事実を示し、「ありもしない学校施設使用」を前提にした記事は「あたかも本集会が教育の中立性を侵すような印象を読者に与える」と指摘。また、名指しされた県連に事実を確認せずに報道したのは「正確で公正でなければならない」という新聞倫理綱領に反する行為と指摘していた。
回答書は、県連への取材ができていないことを「深く反省する」「記事は差別意識にもとづくものではないが、県連の指摘のような印象を与えた事実、県連からの抗議を重く受け止める」というもの。県連は、「偏見にもとづく県議会での質疑に心情的に同調していなければ、あのような記事にはならない。言論、集会の自由を阻害することをなぜ肯定的に書いたのか」と指摘した。山陽新聞社は再度回答することを約束した。
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