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部落問題資料室
NEWS & 主張
男女平等社会めざし
反差別・反貧困の共同のとりくみを

「解放新聞」(2009.09.21-2436)

 「部落解放と男女平等社会実現をめざし 反差別・反貧困の共同のとりくみを推しすすめよう」をメインスローガンに、第54回関東女性集会を8月29、30日、長野市のホテルを会場にひらいた。初日は全体会、2日目は6分科会討議とフィールドワークをおこない、狭山再審闘争や関東の女性をめぐる諸課題を討議した。集会には関東各都県から437人が参加した。

第54回関東女性集会で
 全体会では、高橋晶子・関東ブロック女性部連絡会代表と竹之内健次・関東ブロック議長が主催者あいさつ。つづいて来賓の石川一雄、早智子さんが訴えをおこなった。
 集会基調提案では、高橋代表が、女性部活動の7つの課題を提起。人権政策の確立や狭山再審闘争、部落解放を創造する女性部の文化・教育活動の強化、国内外の女性たちと連帯した反差別・反戦・平和の運動を拡大することなど今日的課題として訴えた。また、「私のあゆんだ道」を地元の村田万里子さんが語った。
 記念講演は、「女性・若者・子どもの貧困」と題して湯浅誠・反貧困ネットワーク事務局長が講演した。湯浅さんは、「貧困をどのように理解しているか」と参加者に問いかけた。「貧困」のとらえ方は一様でないが、国の経済力を表す指標は経済成長率がある。では国の健全さを表す指標は何かとのべ、OECD(経済協力開発機構)の基準を紹介。それによると日本は人口の15%が貧困。こうした指標は貧困の解決に大事なバロメータであり基本だ。日本政府は一貫してこの基準をあいまいにし「自己責任」で対処してきた。次期政権ではこの貧困率を明確にするべきだ。落ちていくだけの社会ではなく、セーフティネットが機能し一息つける政策があれば社会に活力を生み、持続可能な社会となると捏起した。
 また、集会冒頭では8月15日に闘病のすえに死去した片岡令子さん(埼玉県連女性部書記長)の人柄を偲んで黙祷をおこなった。片岡さんは多くの人から愛され、関東の女性部活動のために大きな責献をした。


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