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部落問題資料室
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主張

 

実態調査と松岡参議院選挙闘争とを
連動させ、青年の活性化を

「解放新聞」(2010.05.03-2468)

 昨年、兵庫県でひらかれた第53回全国青年集会では、「差別・貧困・格差社会を打ち破るために、全国の仲間とつながり、自分に、友に、ふるさとにたいする誇りを1人ひとりが胸に刻みながら、青年の手で新たな部落解放運動を創造していこう」と全員で確認しあった。 
  青年をとりまく状況は厳しい。だからこそ青年が部落解放運動を続けるためには全国の仲間とのつながりを支えとしながら、地元でのとりくみが求められる。さらに部落青年のネットワークづくりを中心に、高校生との合同のとりくみ、沖縄の反基地闘争など反戦平和の共同闘争、さまざまな被差別当事者との反差別を示す国内外との国際連帯のとりくみをおこなうことも、青年部組織を強化するために重要な課題だ。3月3、4日にひらかれた部落解放同盟第67回全国大会では、こうしたとりくみ課題を組織強化のうえからも確認した。

 さて全国大会では、松岡とおる参議院議員(中央書記長)の2期目の必勝に向けた方針が決定された。①部落大衆の「解放の議席」を継続・死守する闘い②マイノリティの立場から「人権の法制度」を確立していく闘い③人権・平和・環境を基軸とする政治展開をおしすすめる闘い④同盟組織の統一と団結を固め部落解放運動の再生をかちとる闘い、という選挙闘争の4つの意義が提唱され、全国の部落を基盤とする選挙活動が全国で展開されている。
  ただ現在、多くの部落在住者の年齢階層は、高齢者が多数を占め、青年が流出するという厳しい実態が横たわっている。少数点在の部落では、「ムラ」が消滅するという現実も生起している。このような状況を食い止めようと、青年が住みたくなるようなまちづくりの実践や、就労の場の確保に努めてきたが、流出に歯止めがかかっていないのが現状である。
  小泉・竹中政権でおこなわれた市場原理主義の政策は、社会的に経済格差を拡大し、教育格差をも導いた。とりわけ不安定就労者や働く貧困者など社会保障制度から、こぼれ落ちる若者を部落のみならず、社会全体に多く生み出した。
  このような状況下、生活労働運動部が「困難な時代における部落の青年の雇用・生活に関する実態調査のとりくみ」を実施している。
  これは近年、政府レベルだけでなく、都府県レベルでも部落の生活実態調査が実施されていないため、部落の雇用・生活の現状が把握できていない。このような状況を静観するのではなく、みずからが調査し、実態を把握したうえで、必要な政策や支援を検討するという意味からとりくみが始まった。この調査にたいし、全国の都府県運をはじめ各支部段階で、青年に実態調査の意義を訴え、調査に協力を求めるとりくみをおこなってもらいたい。

 このとりくみと連動し、松岡とおる参議院議員の2期目当選をめざす青年活動をおこなおう。これまで幾度となく、この選挙の意義や、厳しい選挙戦であることを訴えてきたが、選挙の基本は面着行動であり、教宣活動である。
  中央青年運動部として、青年が得意な方法でみずからが決めた目標を貫徹するよう強く要請する。これまで全国青年集会や各地の集会などに参加した青年を見つけ出し、松岡とおる参議院議員の活動を紹介することも1つの方法であろう。

 部落解放運動は人と人とのつながりから始まることが多くある。各地で青年が同世代にたいし、実態調査と松岡とおる参議院選挙闘争をセットにして、オルグ活動を展開し、青年運動の参加者の拡大と、組織強化へとつなげてほしい。
  その成果を、9月11、12日の、群馬県みなかみ町でひらく第54回全国青年集会に結集させ、大きな一歩を踏み出そう。

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