「解放新聞」(2010.05.31-2471)
電話の相手は壮年の男性か
差別電話に対応した職員によると電話の相手は壮年の男性と思われる声だったという。
電話のやりとりはつぎの通り(要約)。
男性 A地区の住宅について聞きたい。
職員 どのような内容ですか。
男性 B地域のA地区の住宅は同和対策事業の住宅ですか。それからC地区、D地区、E地区にも同じような住宅がありますか。
職員 質問の趣旨は何ですか。なぜそのような質問をするのですか。
男性 A地区以外で同様な事業で作られた住宅があるかないかを聞いている。
職員 なぜ聞くのか。
男性 結婚に関する調査です。
職員 当課は人びとの間に残る差別意識をなくす啓発をおこなっている。出身地などで差別することは許されないというとりくみをしている。あなたの質問の趣旨自体が人権侵害に当たります。当課ではお答えできません。
男性 はかの地区にもあるということですか。
職員 その質問自体が人権侵害にあたります。
男性 どこで聞けば教えてもらえますか。興信所ですか。
職員 その質問自体することも、答えることも人権侵害です。
男性 分かりました。といって電話を切る。
長野市に人権啓発の徹底を申し入れ
今回の差別電話にたいして長野市協議会は、「あからさまに「結婚調査」といい放った身元調査事件でもあることから、重大な差別事件であるとして、相手の電話番号が表示されるナンバーディスプレイの導入や、人権同和教育・啓発をいっそう徹底・充実するよう申し入れた。
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