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部落問題資料室
NEWS & 主張
部落差別撤廃に生きる
中山英一さんが死去

「解放新聞」(2010.07.26-2479)

 中山英一さんは、長野県佐久町出身で早稲田大学進学とともに、故松本治一郎・部落解放全国委員会委員長(参院副議長)宅に下宿して運動を学ぶ。1949年から74年まで部落解放同盟長野県連書記長。また50年代から74年まで中央委員のほか、関東ブロック事務局長として関東の部落解放運動にも貢献した。
  長野県内のほとんどの被差別部落を歩くとともに、故柴田道子さんの労作『被差別部落の伝承と生活』の執筆を支えた。書記長退任後は、県同和教育研究協議会長を長く務め、同和教育を推進させた。さらに、「人権センターながの」の設立後は代表理事として人権社会の確立に向けて尽力した。生涯を部落差別撤廃に生きた人だった。
  著書に『被差別部落の暮らしから』(朝日選書)、『人間の誇りうるとき』(解放出版社)など多数。7月8日に死去。1926年生まれ、84歳だった。
  晩年は各地で講演をおこなう。差別のなかを生きぬいた母にたいする思いは強く、講演ではよく、自分をかばい育てた「かぁやん」の強さとやさしさにふれた。また、「この世に存在する人間は1人残らず差別する人間であり、差別される人間だ。その気付きが大切だ。それを分かってもらいたい」といつも語っていた。
  長野県内では、「偲ぶ会」が後日、もたれる予定。

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