「解放新聞」(2010.07.26-2479)
喜びと決意が
第2部の懇親会では、10月31日に応募締め切りの第37回部落解放文学賞に向けて、投稿する意欲も示された。
詩部門で入選した久保和友さん(滋賀)。「これからも頑張っていきたい。おばあちゃんの話を聞き書きした。書かんといてといわれたが、書いて入選した」とエピソードを披露した。
識字部門で入選した朴順女(バク・スンニョ)さん(大阪)は、夜間中学校にはいり、70歳にして初めて作文を書いたという。「生きてきた証を書きしたためて、子どもに読んでもらっている」と、つらかった被差別体験を言葉にすることで、大きく前に踏みだしたことを強調した。
同じく識字部門で入選した木本久枝さん(大阪)は子どもに残したくて10年前に書きかけたものの、思うように書きあげられずにいた作品を、識字学級に復帰して完成させたことを紹介しながら、「これからも夢を追いかけながら書き続けたい」と意欲を示した。
記録文学部門で入選した山本友美さん(福岡)は、家族史を書き続けていく決意を、列席した家族の前で明らかにした。
このほか、佳作にはいった出席者も、一言ずつあいさつした。なかには、「37回の表彰式で、顔を会わせたい」と次回に意気ごみを示したり、作品の手直しにとらわれている心情を披露する出席者がいた。
一方、選者からは辛らつな批評をまじえたあいさつもあった。
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