pagetop
部落問題資料室
NEWS & 主張
主張

 

青年の実態に立脚した解放運動を創造するため、
群馬全青に集結しよう

「解放新聞」(2010.08.16-2482)

 「「人権・平和・環境」が尊重される社会の実現へ向け、青年の実態に立脚した解放運動を全国の仲間とともに創造し、目標を掲げた取り組みをすすめよう!」をスローガンに、部落解放第54回全国青年集会を9月11、12日、群馬県・水上ホテル聚楽でひらく。第45回群馬全青いらい10年めの群馬県での開催となる。
 10年前の時点でも、すでに全青の参加者数は減少の道をたどっており、部落解放運動の「青年離れ」が大きな課題として位置づけられてきた。開催地を除く参加者に限って昨年実績と比較すれば、半減しているのが実態である。日本社会の少子高齢化を考慮したとしても、「青年離れ」はいちじるしいといわざるを得ない。

 いま、日本社会の働く労働者の3分の1以上が非正規労働者であり、いわゆる「ワーキングプア(=働く貧困層)」の減少に歯止めがかからない。そのいっぽう、1億円をこえる報償を得るCEO(最高経営責任者)は数多く存在する。また、大企業の経営が回復しているにもかかわらず、利益は労働者に賃上げとして還元されるのではなく、内部留保金の増額へと流れているのが現状である。まさに「弱肉強食のしくみ」が厳然と根付いている。
 昨年、部落青年のアンケート調査を中央青年運動部として実施、部落解放・人権研究所の協力を得て、800人強のサンプルを集計・分析作業がすすめられた。今回の全青でその結果から見える部落青年の実態を報告してもらう予定にしている。分析結果に興味を抱くところではあるが、部落解放運動としては、「さまざまな課題が集中する地域に在住している若者の実態である」ということを押さえておく必要があろう。

 地元を振り返り、知ろう。
 貧困や失業のスパイラルはないのか? 子どもや高校生など後輩がいじめや児童虐待にあってないだろうか? みずからは就職や恋愛、結婚などの悩みを地元の先輩や同世代に打ち明けられているのだろうか? なかまが出自を明らかにするとき、苦しんでいないだろうか?
 差別は見えにくくなったが、肌で感じている。だからこそカミングアウトすることに躊躇する人が大勢なのが差別の存在を物語っている。それぞれが地元の青年の実能甚把握しよう。その実態を全国のなかまと共有し、いま必要な解放運動を創造しよう。そのことがいつまでも続ける部落解放運動ではなく、差別を早くなくし、青年が琴っ部落解放運動を導きだす。
 さまざまな、多くの実態を群馬全書の地へもちより、1人でも多くの仲間を結集させよう。

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)