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部落問題資料室
NEWS & 主張
土地差別調査事件で確認会
地域性、校区問題、同和地区の所在地聞かれた経験が

「解放新聞」(2010.11.15-2494)

人権問題社内アンケートで明らかに
  ディベロッパーS社との土地差別調査事件の確認会を10月12日、大阪HRCビルでおこない、S社の報告書をもとに意見交換。「価値情報以外の予期していなかった周辺エリアの特徴について述べたページがあり、そこに同和地区の所在を示唆する差別的な表現が存在」「目的外の同和地区の所在を示す不適切な情報」など、勝手に広告代理店が調査報告をもってきたかのような記述にたいして、調査項目を限定せず依頼しており、価格に影響を与える必要な調査であったはずで、①差別調査させてしまった②必要な情報の1つであった、との認識を明確にする必要があることを指摘。そのことは人権問題についての社内アンケート結果をみても明らかであることを示し、報告書の修正と、社内の他のレポートの精査と、広告代理店を通じたレポートの確認などを求めた。
  アンケートでは、お客さんや業者から、「地域性や土地柄」「校区の問題」「同和地区の所在地や同じ校区か」などを聞かれた経験が存在し、そのことで取引が不調になったことや物件価格に影響があった、などが明確に示されていた。
  確認会には、S社から4人が、大阪府運から4人が出席した。

記述が部落を指すと思った社員数人存在
  広告代理店T社との土地差別調査事件の確認会を10月14日、大阪HRCビルでおこない、①07~08年のレポート145件のすべてを開示することを検討する②うち問題ありと判断された18件のレポートを部落を指すものと指さないものに分ける③(①②のうち)どれだけ受注できたか報告する④レポートを見る可能性があった15人に「人権問題についてのアンケート」にとりくむ、などを確認。クライアントのディベロッパーとも協議し、会社名の開示へ努力するよう要請した。
  T社が差別レポートを作成していたことは、ディベロッパーからT社に連絡があって判明。調査して、「地域下位地域」「不人気地域」「旧村落地」「学校区が劣る」などの記述のあるレポート17件がみつかった。
  しかしその後、別の1件が新たに発覚したため、再度調査を実施することが必要となった。
  確認会では、こうした記述が部落を指しているのではないかと思ったという社員が数人いたこと。しかしだれも、それを「許されないこと」だと、上司に相談しなかったことなども判明。「同和地区」をふくむレポートの可能性のある発注をしていたことも確認した。
  出席したのは、T社から4人と、兵庫県連から5人、大阪府連から4人。


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