『同和問題』にとりくむ宗教教団連帯会議(議長教団・日本基督教団)は、11月24、25日に第25回「狭山」現地調査学習会をもち、会場の狭山市の曽田士見集会所に加盟教団から37人が参加した。初めての参加者も多く、講演やビデオ学習のほか石川一雄さん、早智子さんの話し、分散会での討論やねつ造された「自白」にもとづくコースを歩いて石川さんの無実を学んだ。
また、現地調査学習会終了後の25日午後3時からは、同宗連として小林眞・議長ほか17人が東京高等裁判所と東京高等検察庁へ事実調べと再審開始、証拠開示を求めて要請行動をおこなった。
同宗連の小林県議長は、「同宗達は来年4月に結成30年をむかえるが、石川さんの苦しみはそれよりも長い。さらに支援を強めるためとりくもう」とあいさつした。ビデオで狭山事件のあらましと問題点を学んだあとに、曹洞宗の僧侶の磯田清隆さんが「私と狭山」と題して講演した。磯田さんは、曹洞宗の人権啓発相談員であり「くまもと「狭山事件」を考える住民の会」の代表。「自分のなかにある苦しみや悲しみを他者の課題をとりくむなかでこえて来た。狭山事件に出会わなければ自分を掘り下げることもなかった。このとりくみは特別のこととは思っていない。今日の学びを家族や友人に伝えてほしい」と語った。
石川一雄さんは、「重要な証拠が開示されていない。殺人犯という重いレッテルを剥がしてほしい」と訴えた。早智子さんは、運動に否定的だった弟が要請はがきを書いてくれたこと、職場での差別対応をした人が、いま「住民の会」で活動していることを示しながら、「人は変わる」という希望に支えられている、とのべた。
2日目は、朝から狭山市駅前から中央本部狭山事務局の安田さんの案内で「自白」コースを歩いた。変貌をつづける風景のなか、ポイント、ポイントで足をとめ、狭山事件の真実と石川さんの無実を確認しながら歩いた。
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