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部落問題資料室
NEWS & 主張
問われる研修
部落排除に加担
K社

「解放新聞」(2011.01.17-2502)

 大手企業の関連会社が所有する土地・物件の不動産管理・コンサルタントをおこなうK社にたいする土地差別調査事件糾弾会を12月3日午後、大阪市内でおこなった。企業内で人権研修にとりくみながら、関連会社から委託された調査を、ほぼ丸投げする形で調査会社にフリーハンドの再委託をしていた点を追及。同和地区を排除する土地差別調査に加担していたことを認めたため、反省文の提出を求め、確認した。
  K社は、調査の依頼を受けたなかから、不動産の取引に適さない都市計画区域外などの物件を除外した上で、2634件分の調査を再委託した。あがってきた報告書はチェックなしに提出し、これを受けた発注元の関連会社も、事業化できる物件数をみただけで個別のケースはチェックしなかったと説明した。
  調査会社は、S(0件)、A(779件)、B(219件)、C(1636件)、D(0件)の5段階で評価をおこない、事業性があるBランクまでと、事業性のないCランクに調査物件をふるいにかけていた。
  判明しているのは、Cランクに部落を地域評価して5件を排除していたことだ。同席していた調査会社の担当者は「いままで知り得た情報で評価した」、「同和地区のあるところは評価を下にみていた」と説明。業界の根深い差別体質の一部を垣間見る思いがした。
  また、「反社会的組織の事務所」があるため、地域性に問題があると、府県連などに説明していたウソが明らかになり、K社や関連会社の人権研修が根本から問われる現状が露呈した。まとめをおこなった組坂委員長は「差別の実態から学ばなければだめだ」と強調した。
  K社や関連会社から13人、調査会社2人。部落解放同盟から組坂委員長、大野・岸田両副委員長、赤井・辻本両中執など200人が参加した。

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