【埼玉支局】宮城県沖で発生した震度9.0の大地震による大津波がかけがえのない1万2千人以上のいのちを奪い、行方不明1万5千人以上という惨状をうみだしてから3週間。かろうじて生き残った人びとも、いま食料、燃料が欠乏し、凍てつく寒さのなかで震えながら必死に生き抜いている。埼玉県連は、燃料補給の見通しがたったことから、2台のトラックとワゴン車1台に救援物資を満載して被災地に送りだした。
3月29日、県内各支部から寄せられた米600キロやカップ麺1200食、毛布200枚、防寒着300着、運動靴150足、子ども衣顆10箱、女性衣類30箱、靴下3箱などに加え、被災地からの要望にこたえて、子どもや大人用おむつ、女性生理用品、マスク、トイレットペーパー、ホッカイロなども積み込んだ。
物資輸送には片岡明幸・県連委員長、小野専一規・書記長を先頭に7人が被災地に向かった。午後7時に岩手県北上市で窓口を引き受けてくれた岩手県教組と同高教姐の関係者と打ち合わせ。翌日には2班に分かれて行動した。
A班は大船渡市で物資をおろしてから陸前高田市に向かった。目的地の老人ホームでは待ち受けていた人たちが玄関先で支援物資の運びこみを手伝ってくれた。小中学生35人をふくむ250人が避難していて、もともとの入居者とあわせ500人が生きるために懸命に闘っている。柴田宏一・園長は「まだ電話がつながらないので必要なものが届かない」と嘆いた。
B班は大槌町の白澤鹿子踊保存会館伝承館に向かった。80人が避難していた。避難所の責任者は「2日前に、やっと電気がとおった。ほかの避難所にも有効に利用させていただきたい」と話した。
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