人権意識の向上が求められる
【和歌山支局】新宮市内の高校で、3人の生徒から連続して「いじめ」を受けていた生徒に「非人」「ガイジ」(障害者の意味)「在日」などと同時に差別発言と軽蔑する行為もおこなわれていたことが明らかになった。これらは、「いじめ」という人権侵害とあわせて、障害者や部落民、在日韓国・朝鮮人にたいする重大な差別事件として支部を中心にとりくみがおこなわれている。
「いじめ」は、昨年の夏ごろから殴る、蹴るなどの行為にはじまり、差別発言や、10月の「人権・同和ロングホームルーム」で教師から知り得た「4本指を立ててて前に突き出す行為」を1か月ほどくりかえした。3人の生徒は被害者の生徒が部落出身とは知らず、教師に注意されてもタブーを犯す愉快さから使用していた。
高校側は、差別発言をおこなった生徒らにたいする指導と学校全体での研修をすすめている。一方、県連も支部、子ども会と連携したとりくみを継続するとともに、さらに学校、新宮市、県・振興局などとの合同会議をおこない事件の経過を整理し、事件の分析と今後のとりくみについて協議している。
県連は、長期にわたる「いじめ」に加え、差別事件の加害性と差別した生徒への人権意識の向上が急務だが、さらに全生徒への人権教育を強めるとともに、生徒への研修が「情報を詰め込む授業」とならないよう注意し、教職員の人権意識や部落の実態把握などのとりくみも必要としている。
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