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部落問題資料室
NEWS & 主張
社内調査で13件
土地差別調査事件のV社

「解放新聞」(2011.0815-2531)

 大阪府連からの要請を受け、「土地差別調査」について社内調査をしたところ、02~09年のマーケティング調査資料13件から問題表現がみつかった。8月3日、大阪市内でおこなわれたディベロッパーⅤ社との事実確認会で企業側が明らかにした。
  Ⅴ社は、6月22日づけで中央本部に「「土地差別調査事件」に関する報告書」を提出しており、これにそって企業内の調査などを説明した。広告代理店から地域情報をふくむマーケティング調査資料を入手しており、02年から09年までの7年間で総数109件にのぼった。
  このうち13件に問題表現があり、部落差別につながるものは7件だった。「茨木市でも著名な問題地区」、「高槻市側では(略)低評価地区」、(大阪市内の部落を円で囲み)「地域下位地域校区が一緒になる」、(吹田市内の部落を円で囲み)「地域下位地域がらみの農住地域」などと表記していた。
  この調査資料をとりあつかっていた用地担当者は、故人1人をふくめ9人おり、Ⅴ社がマーケティング調査資料を示しながら、問題表現に気づいたかどうかなどを社内でヒアリングした。
  この結果について、「地域特性のページは見ていない、もしくは飛ばし読み」だったため、「問題表現に気づいていなかった、問題表現は計画地から離れた場所に記載されており目に入らなかった、見たかもしれないが記憶にない、というのが大方の実情」と説明した。
  さらに「地域下位地域」という言葉があったことを、「おぼろげに記憶していた者が、「聞き慣れない言葉だな」と思っていながら、そのままにしていたことも今回のヒアリングで分か」ったと示した。
  これにたいして部落解放同盟からは、「10ページくらいの資料で、なにも気づかなかったのか」と疑問を投げかけるとともに、「(問題表記のある)地域特性のページは見ないということだが、大阪市淀川区の物件の報告(「諸問題が残る地域」などと表記)は地域特性だけのページではなく、マンションの供給概要と同じページに書かれている」と事実をあげて問いかけた。

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