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部落問題資料室
NEWS & 主張
人権確立・被災地復興に心を
公演で平和へのメッセージ

「解放新聞」(2011.0805-2533)

 【奈良支局】部落差別等撤廃と人権確立を目指す奈良県民集会を7月22日、橿原市の県橿原文化会館大ホールでひらき、来賓をはじめ同盟、行政、加盟団体から1100人が参加。政府・与党が国会提出を予定している「人権侵害救済法」の早期制定要求を奈良から発信していくとともに、東日本大震災の被災地、とくに原発事故による放射能被害と差別や偏見に悲しみ、苦しむ福島の人たちに思いを馳せた。主催は部落差別等撤廃と人権確立を目指す県民会議。
  県民集会では、荒井正吾・奈良県知事をはじめ県議、市町村長と議会議長、国会議員らが出席。主催者を代表して川口正志・県民会議議長(県連委員長)が、「東日本大震災の被災地への支援は、まさに「ひとりは万人のために」の心であり、命・人権を大事にする基本の心だ」とのべ、「しかし、命と人権を大切にする営みの一方、さまざまな差別が生じており、「人権侵害救済法」の制定、さらには差別禁止法の制定を実現させよう」と訴えた。
  記念公演は、平和へのメッセージをテーマにコンサートをおこなった。1945年8月6日の広島で爆心地から1.8キロの地点で被爆し、爆風で傷つきながらも奇跡的に残ったピアノが辿った歴史を、調律師で各地でこの被爆ピアノのコンサートをひらく矢川光則さんが説明し、核兵器廃絶を訴えた。つづいて古本美樹さんが「被爆ピアノ」の誕生をつづった詩「わたしはピアノ」を朗読、篠原恵美さんのピアノ伴奏で「原爆許すまじ」「広島平和のうた」などを熱唱した。
  また、1986年のチェルノブイリ原発事故で被曝した、音楽家のナターシャ・グジーさんがバンドゥーラを奏でながら歌い「原発事故は健康被害をもたらし25年をへても終わっていない。人間は同じ過ちを繰り返す。悲劇を忘れないでほしい」と訴えた。

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