2011年度の農林水産省交渉(意見交換)を9月28日午後、省内でひらき、農林漁業運動部の片岡部長、原副部長ほか8府県から20人が参加した。農水省の機構改革後初の交渉となり、経営局・女性課経営体育成支援室ほか関係課が対応した。①農機具共同利用②ハウス等施設③福島原発事故関連の畜産・食肉の補償④有害鳥獣被害について、適切な支援と対応を求めた。
片岡部長は「被差別部落への政府の諸事業は、成果をあげたが10年前に廃止された。全国的に離農や高齢化で後継者不足がいちじるしく、被差別部落で農業を続けたい、働きたい人への支援制度充実を求めたい。原発事故の畜産・食肉産業への影響にも十分な対応と補償が必要」とあいさつした。
農水省は、原発事故関連の補償は東京電力がし、政府は賠償機構をとおして支払い迅速化を支援する。家畜全頭検査は厚労省主管だが、農水省も全面協力する、とのべた。
また、「経営体育成支援事業」の趣旨や目的、採択基準など説明し、回答とした。これは、新規就農者や経営発展をめざす農業者など多様な経営体の育成・確保へ、必要な農業用機械や施設の導入、土地基盤整備を支援する事業で、昨年度はじまった。①新規就農者補助事業②融資主体型補助事業③追加的信用供与補助事業④集落営農補助事業でなり、手続き迅速化と施策重点化へ、国が直接採択することが特徴。それぞれ条件がある。条件不利地域型は歴史的経緯をふまえた支援事業でもあるが、採択基準クリアには、経営体の努力や工夫が求められる。
原副部長は「部落は零細農家が多い。市町村は財政的に厳しい。農水省は効率性だけでなく農業をどう守るか、農業の多面的機能、公益的側面を評価し異体的支援策を」とまとめた。
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