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部落問題資料室
NEWS & 主張
支援の継続を誓う
リフト車贈呈後に復興視察も

「解放新聞」(2011.11.14-2543)

 【前号既報】社会福祉法人洗心会の第2高松園では、これまで、車いす利用者が送迎自動車に乗るときに大変な苦労をしていたという。体力的にも大変で、職員1人での操作は困難だった。移動中も華いすをしっかり押さえていることが必要で、利用者は不安を感じてもいたという。今度の自動車は電動リフトをリモコンで操作しながら、ゆっくりと華に乗せることができる、と喜びの感想をのべていた。
  贈呈式を終えた組坂委員長らは、第2高松園の熊谷真佐亀・施設長の案内で洗心会が運営する気仙沼市と南三陸町の施設を訪れた。翌27日は、鹿折中学校の仮設住宅と陸前高田市の復興状況を視察した。
  洗心会は気仙沼市内に知的障害者入所施設の高松園と第2高松園のほか、生活介護事業所夢の森、同のぞみ福祉作業所、グループホーム、ケアホームのほか気仙沼市障害者生活支援センターや障害者就業・生活支援センター「かなえ」、ワークショップひまわりなどを運営している。また、南三陸町では地域活動支援センターや福祉作業所を運営している。
  26日は、津波で流された南三陸町の地域活動支援センターとのぞみ福祉作業所を視察した。南三陸町地域活動支援センターは、1R気仙沼線歌津駅前に位置している。鉄骨2階建ての建物。2階部分まで津波にさらわれた。めちゃくちゃに破壊された内部は少しかたづけられていたが、放置されたまま。津波はかなり高い位置にある駅の線路ものみこんでいた。支援センターは、市立体育館敷地にコンテナで臨時事務所がつくられ運営を再開していた。
  のぞみ福祉作業所は、同町志津川にある。ここは、少し高台にあるところだ。眼下に市街地が広がり、海も遠望できる場所だ。しかし、津波はここにも押しよせた。施設に適う2人が犠牲になってしまった。再開が待たれるが、施設はかたづけもままならない状況。市街地にあった防災センターは3階建ての鉄骨だけ残して無惨な姿をさらしていた。犠牲者のための祭壇が設けられており、組坂委員長は犠牲者の冥福を祈り、支援の継続を誓った。
  翌27日は、縁台を作った鹿折中学校の仮設住宅を訪問し、知り合った入居者を訪ねた。絶坂委員長は、福岡県連が作ったものを視察。縁台は、腐食をさけるためにペイントをしているものも多くあった。また、陸前高田市では、少しずつの復興への槌音がしている。がれさがかたづけられ、地面が整地されはじめている。しかし、まだ、撤去されないがれさにブルドーザーがうなりをあげてはいるが、重機の数は少ない印象だ。また、希望を体現していた一本松も茶色く変色し、枯れかけているという。葉が茶色く変色しているのが、遠目にも確認できる。ただ生き延びてほしいと一榎の望みを託すのみだ。
  片岡中執によれば、埼玉県連は、三陸の物産展を県内各地で開催しており、松原の松を活用したブレスレットを販売もしている。売れ行きは好調であり、売り上げは、現地へ還元されるという。

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