「解放新聞」(2012.04.23-2566)
少数者の声届ける
内閣府、文科省に
アイヌの代表(アイヌ協会札幌支部)からは、▽人権相談や識字問題が緊急の課題だと捏起し、「恥ずかしいもの」とされてきた伝承文化にたいしては大事だと思っている人が多かった。寸断されると継承が困難になる。財政的な支援と施策が必要▽高校中退率も高く、親の代から受け継いでおり、なかなか抜け出せないのが現状、施策の充実を、と求めた。
在日コリアン(アプロ・未来を創造する在日朝鮮人女性ネットワーク)からは、日本で生きていくうえで識字の必要性と民族のアイデンティティが重要であると訴えるとともに、DV被害者も2割あり、複合的な原因がある。差別をのりこえて結婚しても正しい知識のない結果は、命の危険さえともなう。解決には正しい歴史認識が必要だ。マイノリティの視点をもった、相談実務者が必要だ。また、選挙権はないが自分たちの生活にかかわるからみんな政治には関心をもっている。アンケート用紙の届かない人たちはもっと深刻な状況にあると認識してほしいとアンケート結果からみえた事例を施策に反映するよう求めた。
文科省にたいしては、朝鮮学校への高校授業料無償化の適用を早急に判断すべきだと要請した。参加者からは、▽実施直前になって政治的判断で保留され、昨年8月末からの再審査が長引いている▽戦前の「不当な支配」の反省が逆に利用されている▽朝鮮学校は各種学校の認可を受け、大学受験資格も認められている▽税金も国民年金も介護保険も日本国籍のある人たちとおなじように支払っている▽国際的な人権基準にそった判断をすべきであり、政治判断ではなく子どもの教育の観点から早急に実施をするべきだ、と要請。福島議員は、「すでに決断するときだ」と文科省の早急な決断を求めた。
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