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部落問題資料室
NEWS & 主張

秋の臨時国会で制定めざす
厳しく総括し実現へ全力で
臨時中執委

「解放新聞」(2012.09.17-2585)

 臨時中央執行委員会を9月7日午後、東京・中央本部でひらいた。これは、この通常国会での「人権委員会設置法案」制定をめざすとりくみの経過、課題を確認し、今後の方向を示していこうとひらいたもの。組坂委員長があいさつし全体的情勢を報告したあと、松岡書記長が情勢認識と今後の闘いの方向をのべ、論議をもとに当面のとりくみなどを確認・決定した。
  松岡書記長は、つぎの5点を語り、意見を求めた。
  ①この法案を民主党政権のもとで実現する、という方向性で国会終盤もとりくんできたが、閣議決定-法案上程-成立ができなかったことを厳しく総括する必要がある。野田内閣で、この法案が政治的な駆け引きや政争の具にされてきたことなど、この間の政府・与党の姿勢や取り扱いは断じて容認できない。
  ②法案にはさまざまな不十分な点があるが、政権交代への期待や、民主党政権のもとでの人権政策確立の第一歩とすることを確認し、その実現に向けてとりくんできたわれわれのとりくみを大きく裏切るもの。
  ③一閣僚の反対を閣議決定ができない理由にしているが、この野田首相の姿勢こそ、たちあがれ日本や「日本会議」などが主張する偏狭なナショナリズムに同調するものではないか。
  ④01年の答申で人権救済制度の必要性を指摘されたにもかかわらず、10年以上も経過しながら制定していない立法不作為、政府責任。現実にさまざまな差別事件が生起しているにもかかわらず手立てをしない政治責任。国連からのパリ原則を受け入れながらの、人権委員会の設置を勧告されても無視してきている国際的責務の放置を許してはならない。
  ⑤民主党議連によるとりくみ努力、超党派の「21世紀人権政策懇話会」のとりくみなどは評価できるが、結果として閣議決定-国会上程ができなかったことへの野田内閣の責任は大きく、重大であり、強く批判する。
  また、こうした論点とともに、今後の方向として、①推移を見守りながら、国会閉会中での閣議決定をめざし、秋の臨時国会で法案の実現へ向けて全力をあげる②この間の総括、今後のとりくみの具体的な方針について、中央実行委員会、中央委員会の開催日時も含めて検討する③不透明な政治日程をふまえた具体的とりくみ、臨時国会での法案実現へ向けた政治的な条件を整えることなどをすすめることを確認・決定した。

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